《MBFメンバー》
■ ワインのようなやり方があるのでは、という質問のところで話された『毎年レシピを変えなければ品質は変わる。ロングセラーブランドは品質を上げ続けなければいけない』。 モノづくり職人の顔とナショナルブランド開発者の顔を併せ持っている感が滲み出て、凄味を感じた瞬間でした。
■ 一つのことを追求し、世界一を目指した方ならではの心にしみる言葉がたくさんありました。 ・「欠点は無理に取り除かない」。表面に出ないようにするが、欠点(多様性)がかえって奥深さにつながる。 ・「品質を維持するとは、すなわち劣化。常に進化していかなければいけない」。 ・また知恵や技能の伝承にかかわる言葉。ウイスキーが好きかどうか、マインドが一番重要であること。そしてセンス。 開発やブランディングにとどまらず、組織や人材育成にもつながるお話で、納得するところが多いとともに、自分はできているか、とキリキリする思いで自問自答しました。これからの人生の中で、意識していきたいと思いました。
■ ややもすると効率性重視が一般産業の在り方ですが、合理性・効率性と逆行する取り組みから産まれる価値の大きさ、深さに触れて大変感銘を受けました。
■ 以前山崎に訪問する機会があったにも関わらず、参加出来なかった事を残念に思っておりましたが、今回テイスティングまで含めてお話を聞けたのは、本当に有難かったです。 私のウイスキー歴は学生時代に始まりましたが、当時はタバコと共に恰好つけて飲んでいただけで、アルコールにはからきし弱かった記憶があります。 ところがドイツに駐在した頃から毎日ビールやワインを飲んでいる内に強くなり、今では晩酌&寝酒に焼酎かウイスキー・・・といった日々になっています。(^^; 私のウイスキーの好みは少しスモーキーなシングルモルトなのですが、シングルモルトというのは一つの樽から出したブレンドしない原酒だとばかり思っていました(バーボンのブラントンには樽のナンバーが書いてあるし)。 それが実は何種類もの樽のモルトを組み合わせたものだったとは・・・、いかにスコッチしか知らなかったかを思い知らされました。 多様な個性が混ざり合って100+1=200のオーケストラになるからこそ「響」だったのですね。 これって正に強い組織を作るレシピに他ならないと確信しました。 ありがとうございました。
■ テイスティングというイベントがあったのも手伝ってか、いつものMBFとは違った芳醇な雰囲気のレクチャーでした。片平さんが以前から山崎だ、白州だ、響だ、そして輿水さんだ。とさんざん仰られていて、単に酒好きなだけなのでは?と内心思っておりましたけど、それはとんでもない誤解であったことを今更ながら思い知りました。(申し訳ありませんでした!) 今や日本のウイスキーは世界のウイスキーであり、それを成し得たのは、日本の風土と日本人の気質とのブレンドが育んできた賜物だということ。理念、顧客との共創、継承と革新と、、、輿水さんはブランドという言葉は一切お使いになりませんでしたけれど、中味は正にブランドの要諦をもれなく湛えた揺らめきだったのですね。私は水割りやハイボールは何かウイスキーに失礼な気がして今まであまり飲まなかったのですが、多様な楽しみ方をする日本の顧客と共に、日本のウイスキーが醸成されてきたと聴くにつけ、その揺蕩う琥珀色のゆりかごの中にあまえて、ハイボールを愉しむことが幾分嬉しく思えてきました。
■ 素晴らしい講演でした。輿水さんのウイスキーづくりの哲学は、モノ作りのみならず、ブランドづくり、人づくり、組織づくりにも共通するものがあると感じました。 非常に勉強になりました。 日本ウイスキーを世界一にするために①理念や創業者の思いの継承 ②技術技能の継承 ③仕事のスタイルの継承 ④絶えざる変革 が必要で、②や③よりも①が重要というお言葉にはハッとしました。 また、「レシピを変えて品質を変えない」という言葉にも気づきを得ました。
■ 恥ずかしながら大遅刻してしまったため、お話しをほとんど聞けていない。でも、以前に山崎をお訪ねした際の感想でいえば、「頭が下がる」の一言。どんな出来栄えにも、たとえ納得できても満足しても、決して立ち止まってはいけない。今日旨いものも明日には普通になる。生涯、上を目指さねばならない。 ところで、ウイスキーの魂って香りですよね。鼻ってどうやって鍛えるんだろう。味なら旨いもの食べる、目なら審美眼を養うなど考えられるけど、鼻って難しい気がする。だからこそ才ある方はずば抜けるのでしょうね。
《片平ゼミ学生》
■ ウイスキーは全く好きではなかったが、今日のウイスキーを味わって感動した。これからはちゃんと味わって飲んでいきたいと思った。
■ マスターブレンダーが創業者の想いも継承する、という点が印象的でした。しかしながらそうした伝統の継承に終始せず、さらなる革新を追求していく姿勢にも感銘を受けました。試飲させていただいたウイスキーからはこれまで感じたことのないような豊かな香りがして(ジャムのようなチョコのような)、お酒に詳しくない自分でも楽しませていただきました。 日本人の味覚を活かしたウイスキーが世界で評価されるのは非常に嬉しく誇らしいことなので、今後もサントリーのウイスキーが世界で愛されていくことを祈っています。
■ 今回の講演では、名誉チーフブレンダーの方の思いというか、信念というか、そういうものが時間をかけて大成したことがわかり、ゼミでちょうど今やっている100周年企業の企業理念などの部分と同じところだと思いました。会社名もサントリースピリッツなので正しくだなあとテーブルの社会人の方と話していました。
■ 試飲を含め、ウイスキーの奥深さに触れることができて非常に有意義な時間を過ごせました。ウイスキーは原酒、熟成、ブレンドという3つの要素が組み合わされてこそおいしさにつながるという話が非常に印象的でした。貴重なお話ありがとうございました。人生における楽しみが増えて幸せです。
■ お酒に対してもっと真摯に向き合おうと思いました。
■ 大人の世界の奥深さをを垣間見る事が出来た。
■ ウイスキーづくりの心がけや思いが、ものづくりにとどまることのない気づきや内省の契機になりました。
■ ウイスキーは製造に非常に時間のかかる商品であるため、それを売るのはかなりの難しさが伴うと想像していたのですが、輿水様を始めとするサントリーの方々が長期的な視点を持ってこだわり抜いてウイスキーを作っておられることを知って、これがブランドだと納得しました。テイスティングも非常に貴重な体験をさせていただき、本当にありがとうございました。
■ 初めてウイスキーをちゃんと飲んで、香りのよさに感動しました。良い経験をさせていただき、ありがとうございました。 市場が縮小している中で投資をしていく勇気、常に上を目指して作り続けていく志など、ウイスキーの事業の難しさを強く感じました。マスターブレンダ―=オーナーであることの意義は、無印良品のアドバイザリーボードやエルメスの親族会議のように、企業のブランドを守っていく大切なものだと強く感じました。 そしてウイスキーは工業製品ではなく生ものだということ、この感覚は今までなかったので、とても新鮮で勉強になりました。これからのウイスキーに対する姿勢が変わりそうです。