参加者の声 人見光夫「答えは必ずある:マツダのモノづくりの「道」」

12月 4日(金)
人見光夫 マツダ常務執行役員
「答えは必ずある:マツダのモノづくりの「道」」

 

■ マツダの常務執行役員である人見さんの生の言葉を聞くことができ、大変参考となりました。特に、CAEがマツダの中で受け入れられるきっかけとなった出来事として、「チームメンバーと一緒に使い始め、部員が効能感を得られるようにした」ということを聞いて、一人一人が働くことに自信を持つことが大事なのだなと感じました。
ゆっくり時間をかけて、人見さんの言葉を噛みしめていきたいです。

■ メーカーとしての「ものづくり」の神髄を感じることができ、非常に参考になりました。

 

■ 既成概念にとらわれることなく、またしがらみを言い訳にせず、究極の姿とそこにいたるロードマップを描いて、きっちり確実に実現していくというのは、「言うは易く、行うは難し」以外の何物でもない。そうしたことを実現してきた人見様だからこその、重みのある言葉がたくさんあった。

特に、「究極の姿を描いた人だけがリードできる」という言葉にはズキッとさせられた。この言葉を忘れずに、常に前進していこうと思った。

 

■ 目からうろこが落ちるような話でした。他の会社が電気自動車やハイブリッドと言った技術革新をする中、ガソリンが排出するCO2を押さえる為に内燃機関を磨くと言った発想は、「世界一になる為に違うモノを作るという」事を絶対にあきらめなかったから出てきたのだと感じました。ただ単に思っているだけだと違うモノは出来ないと思いますが、限られたリソース(人・物・金)の中で最も効果的に使用(最も結果の出るものに投資する)したからだと思います。
この発想が通常の人が持てない発想で人見乗務はお持ちだったのだと思います。
私もどこに機会があるか、何が最も効果があるかを決してあきらめないで探求して行きたいと思いました。
「チャレンジして成功体験を持った人だけが次にもっと大きなチャレンジが出来る。品格を持って」
感動しました。先ずは成功体験そして大きくですね。
ありがとうございました

 

■ マツダの快進撃についてはもはや私がここで言うまでも無いことなので省略するとして、
リーダーなのだと思う。もし、人見さんがいなかったら、ボーリングの1番ピンは見つかったでしょうか?下がりまくりだった皆のモチベーションはアップできたでしょうか?大なり小なりピンチから復活した企業には、真理を見極め、ブレることなく旗を掲げて皆を先導するリーダーの存在を見つけることができます。目先の利益や個人の利得に囚われた烏合の衆だけではいつか舟は沈むでしょう。
ではリーダーさえいればOKなのか?それもまた否でしょう。
熱を持ったリーダー在ればこそですが、その熱が周りに伝播して皆の心に点火されなければそれまでです。言い換えれば周りを焚きつけて自走できるまで持っていくのがリーダーの仕事なのだと思います。
マツダはSKYACTIVEの輝きのウラで実に多くの施策を打っています。
開発の仕方、人・組織の在り方、人事処遇、等々。これらの「しくみ」と「しかけ」をリーダーのみが行使できる権限によって現場に落とし込んでいく。そうしないと「想い」は利得を伴った「現実」には結実しないのではないでしょうか。
自動車業界がおかれた現状の(怪しい?)状況を日本がリーダーとなって変えていくにはどうしたら良いか?の問いに「需要」がカギになると人見さんは持論を述べられました。すなわち、世界需要の25%強を占める日本メーカーが結束すれば日本発の真摯なルールづくりも可能になると。オールジャパンチームで世界を変えられたらそれは素晴らしいこと。ロマンのある、元気の出る話しですね。
究極の姿を追い求められる者がすなわちリーダー。折りしもカーオブザイヤー2連勝!おめでとうございます!マツダから自工会の会長は出ないのでしょうか?
更なる高い目標を示唆されたLectureでした。

 

■ 私の場合、3年前にSKYACTIVエンジンに関する詳しい技術講演を聞いた時点で、人見さんは理論的に正しい正論を、業界の常識や社内のしがらみとか一切お構い無しにしゃべる、凄い人だと思っておりました。さらにその後のNHKの“プロフェッショナル”で、人となりや社内の雰囲気が分かって、「マツダ恐るべし」と感じておりましたが、今回さらにその印象を強くしました。
SKYACTIVの技術的な話は別として、30人しかいないパワートレインの先行技術開発部隊を率いて、世界を驚かせる技術レベルを達成できたのは、正に「選択と集中」をボーリングの1番ピンに狙いを定めて必死でやったから、というのが良く理解できました。 でもその原動力は人見さんの言われるように「貧乏だったから」というのも、納得。
また最後の愚痴のところで、EVをもてはやす風潮や法規制に対して、地球的視野で異を唱えられていたのも、全く同感です。 それはさておき、2年連続カー・オブ・ザ・イヤー獲得、おめでとうございます。

 

■ ① MAZDAは過去の危機から人(金、設備)が乏しく先行開発は主要共通課題の選択と集中せざるを得なかった。
* 良い開発とは商品開発を効率良く行い、人を研究、先行開発に回すこと と考える。
考え方 究極の姿とRoadmapを描く= 高圧縮比 15を目指す
モノを作って実機に聞く      =   14で決定
* 低温酸化反応で発熱 ノッキング起きない
進め方  モノに頼った試行錯誤からシミュレーションで見通す
*人(金、設備)が乏しいので、それしか手が無かった
シンプル化 燃焼のコモン アーキテクチャー化して1.3L~2Lまで同じ燃焼特性とした
*ハードウエアの共通化で無く、特性の共通化
意識改革 CAE部隊には解析屋が最初に仕様を決めるという意識を                 持ってもらった= モデルベース開発
他社のHEV,BEVの燃費目標を超える目標、
巨大企業を倒す意識を設定、実用燃費で勝負、
走る愉しさと給油時の支出の少なさでメリット提供
② 独自のSKYACTIV技術、デミオから実車で提示した実用燃費での実績を積んだものと考えている.
これからも、人が無理だと言っている技術を追いかける

③ 日本人は400年以上前のサビエルによれば(注:渡部) 優れた民族である。
これからも大きなチャレンジをして、成功体験を持った人が次のチャレンジに向けて「品格」を持って欲しい。

《片平ゼミ学生》

 

■ 「目標にするなら、世間が一番だと言っているものにチャレンジ」という言葉が大変印象的でした。世間のトレンドである電気自動車づくりに重きを置かず、プライドとこだわりを持ってSKYACTIVの内燃機関を改善しやがては電気自動車の環境性能をしのぐことを目指す姿勢は、マツダならではの取組みなのではないかと思いました。

 

■ 人見さんの、冷静で分析的な鋭い口調が非常に印象的でした。一方で、本当にお客様に喜ばれる車とは何かという問いに真摯に向き合い、社会の理想の姿とともに自分たちの夢や理想をひたむきに追う熱さも感じました。
時代がエコカーや電気自動車へと向かう中で自分たちの信念を曲げずに開発に取り組むということは大変なことであると思います。これからますます環境保全が全世界的に重要な課題となっていく中で、MAZDAがどのように歩調を合わせていくのか(いかないのか?)生き残りをかけていくのか、興味深いと思いました。
自分たちに固有の価値観、信念を貫くという強い姿勢にこそ、MAZDAのブランドとしての魅力が詰まっていると思いました。