参加者の声 横倉典「ベントレーというブランドをどう伝えるか」

9月29日(月)
「ベントレーというブランドをどう伝えるか」
横倉 典 (ベントレーモーターズ ジャパン)

■ 普段、接することが無いラクジュアリーブランドの販売促進の実践を聞くことができ、とても新鮮でした。

■ 単価の高い低いに関係なく、ブランドビジネスの基本は、人(営業)の影響力によるところが大きいことが、良く理解でき、大変勉強になりました。横倉様のご説明の中で、Spec.説明ではほとんど無く、昔からのブランドヘリテージやお客様と話のできる能力の重要性を痛感しました。ありがとうございました。

■1台3000万の車を普通のサラリーマンが売ることは並大抵の努力では ないと感じた。
細部まできめ細かに、イベントでも代理店に丸投げせず、ひとつひとつ 丁寧にでも楽しんで行なっていることが共感した。
だからこそ、メッセージを受取る側も安心して一貫した体験を期待できる。
それはセールスだけではなく、デザイナーが職人のところへ実際にいっ
て話をしながら手作りしていくという点もベントレーらしさがでている。
デザイン・開発・製造・販売における一貫した哲学
それがひしひしと感じられた。
翻って
イギリスは伝統を重んじる国だという印象があるが日本もそうだと思いたい。
自身の会社はテクノロジーの会社ではあるが、日本を起源とする会社であり
(ものづくりに対する熱い思いときめ細かなサービスができる)
その起源とDNAを社員が意識し、一貫してお客様に伝えていくことが  必要であると思う。
<それがベントレーは無理せずできているのがすごい>
テクノロジー、イノベーション、とても響きのいい言葉だがそれだけでは 何の印象もない
そこに○○だからこそ、さすが○○といわれるような要素がないと
人の心に響かない

■ 昨日は貴重なお話をありがとうございました。
2003年に「コンチネンタルGT」の初期型が発売され、街で実車を見た時に、「いつかこの車に乗りたい、乗れる人間になりたい。」
と思ったのを思い出し今回はとても楽しみに来させて頂きました。
実は現在も私の中ではデザインナンバー1の車です。
まだまだ夢の車ですが、日々精進して近づいていきたいと思います。
私は本年の4月まで営業現場におりましたので、横倉さんの「ライフスタイルトレーニング」がいかに大切か、という話がとても共感できました。イベント企画の細部までのこだわりのお話も今後参考にさせていただきたいと思います。
昨日は本当にありがとうございました。
今後もよろしくお願いたします。

■ 日頃うかがい知ることのできないLuxury Brandのお話は
刺激的で参考になりました。
なかでも他のブランドと異なる思想はBespokeの考え方、
つまり、顧客の好みに合わせた商品を作る準備をしていることと、唯一無二のサービスを提供することというのは新鮮でした。
昼間空いているホテルのバーを商談イベントに利用するなどのアイディアは我々も参考になります。
一方で、ブランドに関わる人のブランドやお客様に対する理解や、モチベーションアップが重要だと思いますので、クルー工場の工芸品レベルの木と皮の職人の方には感銘を受けましたが、職人や他の従業員の方とお客様との接点について知りたいと思いました。

■ 非常に特異なマーケティング事例として、勉強になりました。MAX千人しか居ない市場だからこその、完璧なまでの顧客対応。接点づくり(企画)を楽しむ姿勢が印象的でした。
また、競合相手は車メーカーでなく、ヨット・宝石などラグジュアリー消費全体なのだ、という視点が大変納得できるものでした。ありがとうございました。

■ 確立されたブランドを維持・継続し、またそれを次世代のために進化させる為に”なすべき事”が分かり易く表現されていて良かったです。一方、販売(営業)の立場での質問に関しての回答が少し心許なかったと感じたので、その辺も具体的に聞ければより良かったと思います。

■ 「雑談力」についてや、ベントレー『らしさ』についてのお話が非常に興味深かったです。
今後、若年層への販促をしつつ、らしさを継続する手法に注目していきたいと思います。

■ 3千万円のベントレーは、その機能・性能を満たす工業製品としてのコストはせいぜい数百万円だと思われるので、差額の2千万以上はブランド代と言う事でしょう。 それを富裕層の目線に立って価値を認めてもらい、買う気にさせるセールスマンは、正に商人の匠!感心しました。 ただ、横倉さんご自身も言われていたように、この車は工業製品ではなく工芸品なのですから、茶道具と同じと考えれば納得です。
一方、“職商人”のモノづくりを担当する熟練の職人は「Bespoke」のスタンスで、お客の言われるがままに仕立てるとの事で、これも素晴らしいのですが、セビル・ローのように単に下手に出て金をセビル?だけでは、革新的なモノは創り出せないのではないでしょうか。 やはり顧客の想像を超えた凄いモノをプロダクトアウトしないと、満足を超えた驚きと感動を与えられないのではないか、と思いました。

■ ラグジュアリー ブランドとしてのこだわりを非常に感じ、そのことを伝え・理解してもらうべく、それぞれの立場の担当者の役割など共感・参考になりました。
ありがとうございました。

■ セールスのプロのお話をお聞きできて大変刺激になりました。(MBFのメンバーはどちらかというと、モノづくりに対しての想いが強い方が多いですが…)
特に競合商品という考え方は無かったのでとても参考になりました。お客さまとコミュニケーションしていく上で競合商品を含む雑弾力がこれからとても重要なことになると思います。
ありがとうございました。

■ ラグジュアリーブランドの顧客と同等の立場にならずとも、一部でもシンクロする価値観を持つことができれば、懐に入っていって心を開くことができるんだということが裏付けられたと思います。質問にあった「越えられない壁」を無理に越えようとする必要はなく、むしろ「可愛がられる」ポジションになることがセールスパーソンには必要なんだろうと思いました。

■ ・ベンツ・BMWレベルは「よく」知っているとは言わないまでも、友人知人が仕事をしていたり、車のオーナーであったりするので少なくとも雰囲気はわかるが、トップエンドのお客様との付き合いは興味津々であった。
・多少残念だったのは、上記のような「ゲス」の関心にはセールスマンの方にお話を聞けたら良かったのかというところ。にもかかわらず「知られざる世界」を垣間見られたのは楽しかった。
・逆説的な意味で(自分たちとは立場も人種も違う前提で商売で顧客と向き合わなければならない)ヒントをいただいたように思う。
・ただ、いかんせん「私の人生」や「私の後輩たちのビジネス」に参考になるかというと差し当たり良く分からない。
・それくらい、「世界が違う」話を聞いた、ということになる。
・ということからすれば、最後の私の質問に、率直、或いは簡明な回答が得られなかったのは誠に残念であり、無念とさえ言える。

■ イントロダクションで片平先生が「結局はひとなのだ」と仰られていたことが横倉さんのお話を拝聴し、腹落ちいたしました。ひとくちにクルマとはいっても全く違う世界のお話でしたが、ベントレーのお客様も同じ人間、現人神でもない限りこころは同じ、感動して頂けるポイントは案外同じなのではと思った次第です。物質的には持てないものはもう無いようなやんごとなき方々であっても自分の知らないことは知りたいし体験したいし驚きたいのです。聴講メモを読み返してみて、繰り返し出てくるワードは「話」でした。「話を聴く」「話ができれば人がわかる」「お客様の知らない話ができる」「『机上の空論』をお客様との会話で確認(お客様から学ぶ)」お客様が求めているものは会話です。会話によって得られるであろう知識・情報・教養・邂逅・陶冶・啓沃・親愛など、お客様の望むものは人がひととして欲する根源的なもの、そのメディアが会話なのです。
きっかけづくりとしてのパーティ・イベント。パートナーを連れてきてくれる、おしゃれしてきてくれる、雰囲気がよくなる。みごとに顧客もブランド要素の一つとして、一体となって学び、学ばれソサエティーが形成されていく。ベントレーがお客様に提供するのはクルマではなく、ユニバースを提供しているのだと、それを実践しているのだと感服しました。

■ 最初はラグジュアリーブランドは特殊であると考えていました。
Bespokeとは、単純にセミオーダーメイドだと認識していました。実は、お客様のお話に耳を傾け、お客様が求めることを提供する、Bespokeの意味がそういうことだとは、初めて知りました。
お話を聞いて、「すべてはお客様から発し、お客様のために考える」という姿勢はラグジュアリーブランドであっても、マスプロダクトであっても同じであると、強く感じました。
質疑応答で、富裕層とライフスタイルの壁はあっても心に届けることはできるという、力強いお答えにも納得感が高かったです。

■ ベントレーがプレミアムブランドとは一線を画し、ラグジュアリーブランドたる由縁が垣間見れたと感じた。ブランドを大切にする事はどのブランドもこだわっているのかも知れないが、顧客のタッチポイント360度で一見ブランドに関係ないと思われる部分までこだわる事で、信頼感・安心感を与えるのだと感じた。
横倉様のプレゼンは、人柄の良さが出るだけでなく、ベントレー「らしさ」を表現されていたと感じました。

■ 印象に残ったのは、「イベントのプランニングは一番面白いところ。デートプランを考えるような気持ち。」という言葉です。
お客様一人ひとりの顔を思い浮かべながら企画し、トライ&エラーで積み重ねてきたという横倉さんのお話にとても共感しました。弊社もそうありたいと思いました。
また、ベントレーのイメージが少し変わりました。横倉さんのマジックですね!

■ 価格帯は全く違いますが、似ている所も多く非常に参考になりました。
私が新しく感じたのは、「商品説明」だけでなく「歴史」や「伝統」の話が随所に出てくる事でした。
曽祖父の代から続く職人や、伝統的なデザインについての、たった15分のこのパートだけで、ベントレーが歴史・伝統のある強いブランドだと強く感じました。
弊社も商品の良さだけでなく、私達のブランドが購入の後押しとなるようにするには、歴史や・伝統の話を取り入れるべきだと考えさせられました

■ 世の中、ラグジュアリーカーと呼べるものはMercedes Benz、BMW、など数々あれど、ROLLS ROYCE社の傘下にあったBENTLEYは、英国皇室のイメージが色濃く残っており、ROLLS ROYCEと並び、品格、性能、豪華さ、価格、を見ても正統派ラグジュアリーカーとして最高位に位置する車であることに違いはない。
一方の、Mercedes BenzはMYBACH (現在製造中止)を頂点として、比較的安価なA-class、そしてSMARTまで、ラインアップを揃えることで富裕層から小金もちまで様々な所得層にアプローチし、成功を収めているが、所有する富裕層も種種雑多で、にわか成金的な方が多くいらっしゃるイメージがあるのも事実である。
また、BMWは走りにこだわるスポーツ好きな富裕層のイメージで一線を隔してる。
しかし、ちょっと失礼ではあるがBENTLEYが日本国内で年間300台弱も売れていることに正直驚いた。というのもほとんど街で見ないし、あれは高貴な方が乗る車だから買う人は限られているという一方的な思い込みがあったのかもしれない。
とは言え、裏を返せば、ブランド力が相当高いBENTLEYのイメージを巧みに使って、それなりの富裕層にふさわしいイベント開催、接客、メール作戦など巧みなアプローチをされた結果なのであろう。
ターゲットとアプローチの方法さえ間違わなければ確実に何とかなるという、セールスの裏話は非常に興味深く聞かせていただいた。
一般的に言って、ブランド力の高い商品を、それなりの販売成果を出すためのセールスなら、持てるモノのブランド力を生かし、自分の集めた情報や人的ネットワークを活用して人間関係を構築すれば何とかなることもある。
しかし、ブランド力のないモノを売ることはものすごく大変である。だからその種のモノを扱うセールスマンになりたくないという人が多くいるのも事実である。
セールスの教本で、よく言われることは、まず自分という人間を売り込め、モノを売るのに高い安いはない。簡単に見えてとても大変なことである。
今の時代、確かに同業他社の商品と比較しても大きな差がないことが多い。それが画期的な商品だとしても、無名のブランドを売り込むにはやはり人間力を発揮し絆を構築する道しかない。売り込む相手を観察し、その人の落としどころをさりげなく探し出し、絶妙のタイミングでアプローチをする。失敗してもくじけない忍耐力を持つなど、過ってソニーの盛田昭夫さんがトランジスタラジオを米国で売り込みをかけた時のようにである。
話は前後するが、BENTLEYは、今後どう変化していくのか?
若い富裕層が増えていくことを見越し、彼らの趣向に合わせてスタイリングなどを少しづつ変更していくのか、それとも今のスタイルを徹頭徹尾踏襲していかれるのか興味深い。

■ Bentleyが大切にしていること2点をキーポイントとして持ち帰りました。
1.いかなる時も(危機に面しても)”らしさ”を追及
2.顧客が求める高いレベルの要求に応える準備が必要(Bespoke)

このことは、Luxuryブランドだけでなく、ブランド価値を高めるために必要な共通要件であると思います。