参加者の声                瀬戸 薫 ヤマトホールディングス 代表取締役会長

■ ヤマトホールディングス瀬戸会長は、ブランドの本質にかかわることを実践に裏付けられた言葉で語っていただけ、心に染み入りました。
「ヤマトは我なり」を、自分の会社に置きなおして、心から言える人はどれだけいるのでしょうか。つい胸に手を当ててしまいました。
今回のような場ではお話できないような、ご苦労や失敗、それを克服されたお話などを、別の機会にお聞きできるといいなあと思いました。

■ ヤマトの「満足創造経営」にはやはり感銘を受けました。書籍なども読んでいましたが、利益はあとから。お客様にサービスが先決を実行されています。反省させられます。

■ 瀬戸会長のお話ですが、ヤマトさんの現場まで通じる一気通観の顧客思考のエッセンスを見せていただいた気がしました。
また、企業としてSDさんへの深い愛情を言葉の端々に聞くことができました。 感動しました。

■ 「ヤマトは我なり」聞いてはいたが、ここまで本当に徹底できるのはすごいと思った。どのようにモチベーションを高めているのか、その方法が気になる(普通、かかげていても末端まで行き渡らない)。ひょっとしたら人材の新陳代謝が高い業界だから、ポリシーに合う人だけ残っているのかもしれないが、それにしても顧客FIRSTを貫ける人がこれだけ多く現場にいるのはすごいことだと思う。

■ ・予想以上に「感動的」な講演が二つ聞けた。いわば大満足。  ・ただ、二つ聞いてしまったため、感動が二分されてしまった憾みが残る。  ・というのは、ヤマトの「感動的な」ストーリーが、後のクールな講演で「見事な演出」に感じられることになったのだ。どちらも、貴重な講演であったが、違う機会のそれぞれを聞けばより噛みしめ味わい深い話になったことと思われる。  ・もう一つ皮肉な話に気付いた。今回もBtoBではトヨタが盤石三連覇というものの、BtoCでは確か40位、最寄品ではないが車はBtoC商品で、如何にクルマが「欲しい」もので無くなったか、ということに証言でもある。世間でよく言う、「若者のクルマ離れ」は『便宜的な言い方』で、真実ではないことがここでも明らかになった。クルマのマーケティングに携わる者は以て瞑すべし。

■ ヤマトHD瀬戸会長からご紹介のありました「少数精鋭」についてのお話が非常に興味深かったです。
責任範囲が大きくなれば、多くのことにおいて自らの感覚を研ぎ澄まし、気を配り、確認するようになることに、非常に納得しました。  社内でのチーム作りや組織作りにおいても参考にさせて頂きます。
また、ブルーカレント・ジャパンの本田CEOのブランドを取り巻く「空気」作りの手法についても、非常に勉強になりました。
本日はありがとうございました。

■ 瀬戸会長のヤマト運輸の事業変遷は、ブルーオーシャンの歴史であるように思えました。そして、基本ではありますが、お客様の為に、それも受け取る人の為にどのような価値を提供し続けるのかを、社員全員で考え取り組む風土を作り上げられた事は素晴らしいの一言です。また、感動DVD、まさに感動を与えてくれました。宅急便はいつも使わせて頂いてますが、益々ファンになりました。  本田氏の講演も、なかなかマス広告では顧客獲得ができない昨今における、戦略PRの価値を再認識しました。そして、これからのブランド作りにおける一つの方向性を示して頂けた事に感謝申しあげます。

■ ヤマトの会長のお話は、ご自身の実体験に基づいたお話しでとても勉強になりました。ブランディングへのアプローチは様々あり、マーケティング同様戦術は色々ありますが、やはり究極的なブランディングは、その会社の「人間」と彼らのDNAなのだと思いました。会社を自分の会社と思い、愛する会社のため(=お客様のため)に常により良いサービスを考え実行していくと、最高のブランディングになると思いました。

 

■ 2つの講演はたいへん参考になりました。  瀬戸社長のお話からは、特に事業推進するうえでの原点ともいえる大切な要件を気づかせていただけましたし、感動しました。  戦略PRに関してはその具体例を目の当たりにし、その戦略の巧みさにうなりました。

 

■ クロネコヤマト瀬戸社長の講演は、わかりやすい言葉で具体的に伝える、とおっしゃっていたとおり、わかりやすく、惹きつけられるお話しでした。  C2Cへの業態変革のお話しは、経営判断の大切さを学ぶ良い事例と思いました。  現場のサービスドライバーにマニュアルではない、お客様一人一人にあった対応を促すこと、など、サービスの基本を大切にする社風が、いまの運送業界を引っ張る会社を体現していると感じました。  さらに最後に流れたサービスドライバーの方々の言葉で綴られた映像は、まごころをお届けします、という言葉に象徴される、感動的な内容で、涙が溢れてしまいました。  サービスの基本は、人にあることを改めて感じ、これからも心を込めて言葉づくりをしていきたい、と思いました。  大変良いお話しをありがとうございました。

■ ・クロネコヤマトの満足創造経営  瀬戸薫氏の公演は、大変勉強になりました。  創業の精神でもある「ヤマトは我なり」=全員経営、そして「少数精鋭」こそがヤマトの力になってることを感じ得ました。また、DVDも大変感動しました。  ・ブランドの「空気を」をつくる  本田氏の公演も大変興味深く、その時代のブランドを考えるよい機会となりました。パンパースの事例は、大変興味を引く事例でした。

 

■ まずブランド・ジャパン2014の結果からは、やはりB2CでのSONYの大躍進と、B2Bで従来常に上位にいたHondaの凋落が気になりました。 SONYの方は、docomoの2トップ戦略に乗ったXperia及びデジカメRX1の成功、さらには平井社長の打ち出した経営ビジョン「One Sony」などが評価されたとの分析でしたが、これは例え業績が低迷していても、SONYらしい製品や活動を続けていれば、少なくともB2Cのブランドイメージは上がる、と勇気づけられる結果なのでしょうか。 今回の調査期間の後(2月)に発表された、VAIOの撤退とTV事業の分社化が、来年の総合力ランキングにどう影響するのか見ものです。 <基調講演>の瀬戸会長のお話は、さすがに以前伺った故小倉会長ほどのオーラは感じませんでしたが、宅急便の立ち上げに現場で携わっておられただけに、ヤマトのDNA「サービス第一全員経営」をしっかり受け継ぎ、さらに他社の追従を受けながらも、常に先へ先へとサービスのイノベーションを続けて、成長を持続させていることに感銘を受けました。 また現場とのコミュニケーションや人材教育、さらにヤマト流「少数精鋭」や感動体験「DVD」など、学ぶべきヒント満載のお話でした。 <特別講演>の本田哲也氏によるブランドの「空気」をつくるお話も、極めて面白いと頭では思ったのですが、P&Gの成功例とかを聞いているうちに、これは年寄りを集めて言葉巧みに高額な布団を売りつける「催眠商法」と同じではないか、と感じるようになりました。 この「空気」をつくるやり方を、個人をターゲットに突き詰めると「振り込め詐欺」となり、国民全体をターゲットに戦争に突き動かした天才がヒットラーではなかったか、とちょっと「空」恐ろしくなりました。 とは言え、サブタイトルの“Brand in Cloud”の時代はマスメディアの時代と違って、バイラルメディアを通して正にウイルスのように情報がパンデミックに拡散するので、炎上して「割を食う(空)」ことの無いよう、うまく付き合っていくしか無いのでしょうね。

 

■ 此度のブランドジャパンセミナーは前半は理念(哲学)の話、後半は手法(科学)の話として車の両輪としてよい構成となっていたのではないか。 短期的経済的意図をもって恣意的に操作するような“ブランディング”は褒められたものではないが、かといって一切の科学的手法に無頓着でお客様にそのブランドの良さが伝わらないのも、お客様を幸せにできないということではいかにも残念なことである。 ヤマトの瀬戸さんからは、「企業経営ブランド創造は感動経営共感創造である。」と示唆いただいた。 個人事業主のような気質をもったドライバーの意識と士気を鼓舞して一体感のある集団とするコアとなるものは「ヤマトは我なり」ではじまる社訓=理念であろう。一人ひとりがヤマトの代表として自ら考え、行動し、荷物を送るお客様に成り代わって運び、礼節をもって荷物を受け取るお客様にお届けする。荷物を扱うのではなく人と人とのつながりを扱うのだ。であればこそ、現場は感動があり、期待を超える「ありがとう」があり、共有共感が生まれる。 “感動体験DVD”に不覚にも涙した紳士淑女は少なからずいらっしゃったのではないだろうか。「ありがとう」には富や地位や役職を越えて、心を動かすパワーがあるのだ。 ブルーカレントの本田さんからは、ブランドアイデンティティを如何にお客様に認知してもらうか、というフェーズから、ブランドアイデンティティと(お客様の)パーソナルアイデンティティが共に共鳴しあって世の中の空気を作っていく、そういうフェーズにきているのだという示唆をいただいた。 「ブランド体験」が注目ワードだがお客様が体験する喜びや驚きをとおしてブランドが形成されていく、そのことが継続的なブランドの発展、ひいては利益を生み出す、この順番プロセスこそがこれから生き残りとなる要であるのだ。 商品の効能を押し付けるのではなく、お客様の心の奥底にある喜びや幸せを実現して差し上げる。ステマや情報操作との違いは、確かなファクトとコンテンツの有無が重要だが、もうひとつ、忘れてはならないことがある。それが本当にお客様の幸せ喜びにつながるのか?を加えたい。インドの人はジレットでヒゲをそることによってしあわせになれたのか?ヒゲをたくわえる文化を絶やしたことにならないか?少しばかりの違和感をもってその後の真偽が知りたいと思ったのも事実である。 ブランドジャパンは数あるブランド指標の中でも最も消費者のマインドに寄り添った指標の一つとして、信頼のおける“ブランド指標”ブランドだ。自ブランドのありたき姿とお客様から見たこうあってほしいという思いを一致させるため、自己から離れた視座「離見」を得るための一助として指標化は有用であると考える。しかるにブランドランキングとはいったい何のためにあるのか。現場がお客様と紡いだ数々の感動“ありがとう”は他社と比較して何ポイント上か下かと一喜一憂するものとはまったく次元の違う事象である。よいブランドとは、B to Bでもなく、B to Cでもなく、人と人、H to H(ヒューマンtoヒューマン)で醸成される事象である。 ランキングという“わかりやすい”指標で興味を持ってもらい、多くの人にブランドの本質に触れてもらう一助になればと願いたい。