MBF21.1
MBF Lectures
「しあわせをつくる」

「この答えが人の幸せに繋がっているかをいつも考えている」(深澤直人)
コロナ禍は未だ終息の兆しが見えていません。結局、2020年度は100%オンラインでの実施になりました。そのため、メンバーの皆さまに大いに期待されていた3つの講演が実施できないままリアルの再開を待つ状況にあります。リアルの講演会実施の見通しが立ち次第日程を確定し実施に移りたいと思います。以下がその講演リストです。
【MBF Lectures 20.1 延期分:日程は2020年当初のもの】
6月26日(金) 松崎 暁 良品計画 代表取締役社長 (「株式会社」等は省略します)
「無印良品を語る」(仮題)
8月21日(金) 安梅勅江 筑波大学医学医療系教授。国際保健福祉学会(Systems Sciences for Health Social Services, SYSTED)会長 MBFメンバー
「いのち輝く仕掛けづくり:エンパワメント科学の挑戦」
9月15日(金) ミヒャエル・キルシュ ポルシェジャパン 代表取締役社長
「ポルシェの芯:時代と国を超えて変わらないもの」(仮題)
【MBF Lectures 21.1:しあわせをつくる】
MBFの2021年度は、東大マーケティング・フォーラム発足から数えて26年目にあたり新しい四半世紀が始まります。2020年10月に行った「ブランド生態調査2021」では、どの生活領域でも人々のブランドに対する好感理由で「信頼」、「信用」、「安心」が目立って増えました。これらはすべて人と人の直接の繋がりからしか生まれません。今までプライベートでは当たり前だった「人が人を幸せ(不幸)にすること」がビジネスの社会でも主流になってきているようです。
モノからコトと言われてきましたが、ここにきてさらにコトからヒトに移ってきているかもしれません。P&G米国本社役員の「わが社の最大の脅威は強い思いを持った個人が立ち上げるスタートアップだ」という言葉がそのことを言い当てています。デジタル(化)の時代と言われていますがそれはヒトに対峙するものでは決してなく逆にヒトとヒトの本音の繋がりを炙り出し応援する舞台が用意されたとみることができます。
基調講演は上述の安梅先生の「いのち輝く仕掛けづくり」がいかにもふさわしいのですがコロナ明けまで待ちましょう。今回の各講演の狙いはそれぞれのところの「一言」にひとことしました。
■ プログラム
時間:原則、17:00-19:00
場所:当分の間、ZOOM
第1回 4月13日(火)「「世間もよし」という新しい循環:「モノからコト」を超えてヒトの時代へ」
スピーカー:片平秀貴 (丸の内ブランドフォーラム)
注意:4月8日(金)から再度変更になりました。
一言:ここ何年かの間で100周年を迎える日本の多くのブランドは「世間よし」を第一に考える創業者から始まりました。一見合理的でないこのような行為はデジタルの時代にこそ求められる合理的なものであることを内外の例とロジックで示します。
第2回 4月23日(金)「前田昭博氏近況:小学生にしあわせな給食を」
スピーカー:前田昭博(「やなせ窯」当主;重要無形文化財「白磁」保持者)
スピーカー:石谷健二郎(鳥取市教育委員会(総合教育センター)指導主事、元鳥取市立西郷小学校 校長)
コメンテーター:安梅勅江(筑波大学 医学医療系教授)
一言:前田昭博氏は白磁の人間国宝。その作品で給食を食べる小学生がいます。前田氏が 「いいものを知っていいものを愛する習慣をつけてほしい」という思いから地元の小学校に寄付を申し出たのです。そこから将来文化を尊ぶ優しい若者が育つのは間違いありません。安梅先生のコメントも楽しみです。
第3回 5月20日(木)「地域が支え、地域を支える:若桜(わかさ)鉄道から学ぶもの」
スピーカー:矢部雅彦(若桜鉄道 総務部長)ほか
一言:若桜鉄道は鳥取県のやや奥まった地域にあるたった20㎞の鉄道です。JRが廃線の決定を下してから地元の3つの自治体が立ち上がりお金と知恵を出し合って自力で知る人ぞ知る人気鉄道に育て上げました。どのようなご苦労をされたのか。ストーリーを矢部様に語っていただきます。
第4回 6月17日(木)「愛ある事業で、オルタナティブな一大企業グループをつくる 〜クリーマの挑戦〜」)
スピーカー:丸林 耕太郎(クリーマ 代表取締役社長 兼 クリエイティブディレクター)
一言:私がたまたまここで群馬の木工芸作家の方のスツールを購入しました。生まれて初めて購入後アンケートに答えたところすぐに作家の方から素直な喜びのお礼メッセージが来ました。私もうれしくなって返信しもう一往復ありました。それからそのスツールを見るたびにうれしくなります。その「場」の運営会社が最近マザーズに上場した優等生だというのはあとで知りました。そこをプロデュースされている経営者の丸林氏から熱い思いをお聞きしたいです。
第5回 7月1日(木)「好きと欲しいをつくるInstagram」
スピーカー:味澤将宏(Facebook Japan 代表取締役);南勲(同 執行役員 営業本部長)
「好きと欲しいをつくる」Instagramがマーケティングプラットフォームとして高い価値を発揮できる理由とは? 日本代表の味澤将宏氏が解説
第6回 7月29日(木)「ブランドづくり:Twitterの裏技教えます」
スピーカー:橋本昇平氏(Twitter Next 代表)
Twitterのサービス開始から15年、インターネットやスマートフォンがマーケティングに与える影響は大きく変わってきました。広告媒体であると同時に、あらゆる会話が繰り広げられるプラットフォームTwitter。
どうサービスが進化してきたのか、どのように日本で広がったのか、そしてなぜ企業はマーケティングに使うようになったのか。「バズる」だけにとどまらない、Twitterを活用したブランドの作り方について、2021年7月現在の最新動向をお伝えできればと思います。
第7回 8月20日(金)「CASE革命によるモビリティイノベーションは起きるのか?」
スピーカー:森川高行(名古屋大学 未来社会創造機構 モビリティ社会研究所 教授;『モビリティイノベーションシリーズ 全5巻』(2020年コロナ社)編著者)
一言:森川先生は交通への工学的アプローチだけでなく、経済学的視点とユーザー目線をお持ちの世界的研究者です。いま日本で「モビリティ革命」を一番正しく中立的に語れる先生といって過言ではありません。この革命が正しく進展すると、例えばへき地の高齢者の幸せは飛躍的に増大します。SNSなどコミュニケーション系のデジタル化がわれわれの生活に大きなプラスになっているように交通のデジタル化がどう人間を幸せにできるか、世界の先端のお話をお聞きしてみたいです。
第8回 8月26日(木)「goodroom」
スピーカー:小倉弘之(グッドルーム株式会社 代表取締役社長)
片平から一言:皆さんはgoodroomの賃貸サイトをご覧になったことがありますか。先日私のゼミの現役・OB・OGに聞いたところ数人が「あり」と答えていて若者の間で人気上昇中なことに納得しました。
goodroomは二つの別の仕事をする会社です。一つは今述べた賃貸サイトの運営と仲介ですが、もう一つがユニークで、古くなって人気のない賃貸物件のリニューアルをオーナーから受注し、今の借主のテイストに会うように施工する仕事です。こうしてリニューアルされた物件は goodroom のサイトで丁寧な紹介がなされてオーナーと借主が結ばれるというわけです。借主はオシャレな空気に満足し、オーナーは前より高い賃料に喜び、 goodroom は施工と仲介の両方でビジネスができる、さらには、住宅寿命が伸びて社会にもプラス、という「四方よし」のモデルで、最近では、この考え方をオフィスに適用した「GOOD OFFICE」も順調に育っています。
以下は、 goodroom の公式サイトで紹介されていたストーリーですが、今までの賃貸ポータルがおじさんが通り一遍のこなし仕事で作成した感が強いのに対して、 goodroom の紹介には暖かく愉しいストーリがあり、それが人気を支えていることが分かります。小倉さんの強い思いを直にお聞きするのが楽しみです。
代表の小倉が、大阪で自己所有のお部屋をリノベーションし、賃貸募集を開始したとき。ポータルサイトでの募集では反響がなく、とても苦労をしました。「すごく良い部屋になったのに、なぜ一般のサイトでは決まらないんだろう」そんな疑問を 小倉は当時抱いていました。ポータルサイトで、掲載数が多いためお部屋を探す時、絞り込んで部屋探しをします。結果的に反響が来るお部屋は、検索で絞り込まれた築浅・駅近・設備の充実したお部屋ばかり。古くても良いお部屋にスポットが当たるにはどうしたら良いだろう。ユーザーにとっての本当に良いお部屋を正直な目線で紹介していきたい。そんな代表の思いから、グッドルームは生まれました。(中略)スタッフが丁寧にひと部屋ずつ取材し、入居者目線でよい事もわるい事も正直に掲載。ユーザーに響くストーリーや、ユーザー目線の真摯な掲載が人気を集めています。
第9回 9月9日(木)「News Picksを通じて実現する未来」
スピーカー:坂本大典(株式会社 ニューズピックス 代表取締役社長 CEO)
《片平から一言》
皆様の中には、NewsPicksの諸活動に触れている方も多いことと思います。新聞離れ、紙離れが顕著になってきている今、その向こう側にいて多くの支持者を集めているNewsPicksの創業者のお一人で、ニューズピックス社のCEOをされている坂本大輔様にお話をお伺いします。オンラインのニュースメディアから始まったNewsPicksですが、2020年7月には東京銀座に「NewsPicks GINZA(https://newschool.newspicks.com/newspicks-ginza)をオープンさせ、オンラインとリアルで「経済を、もっとおもしろく」を目指す一大情報ブランドになりつつあります。坂本さんがおやりになってきた「仕事」も素晴らしいですが、その元になっている坂本さんの「ひと」は大変魅力的です。そこに触れて何かを感じていただきたいと思います。
以下は坂本さんご自身のお言葉です(https://www.kumon.ne.jp/kumonnow/obog/075_2/3/から抜粋)。
私自身の夢は3つあります。ひとつは冒頭でお伝えした、愛媛の高校生、つまり地方の高校生が読んで「経済っておもしろい」と思う機会を提供すること。2つめは、日本中の優秀でユニークなビジネスパーソンをヨコでつなぐこと。ネットワークをつくり、オールジャパンで一緒に世の中をつくっていきたいと考えています。そして最後は、そうしてつくったコミュニティの人たちを今度は世界へとつなぎたい。政治、ビジネス、メディアなど多彩なジャンルのリーダーたちが集まって、世界の課題解決を話し合う場に「ダボス会議」がありますが、将来的にはNewsPicksでグローバルカンファレンスを実現したいと考えています。これらの夢は、すべてNewsPicksだからこそ実現できることです。当社の社員にも、私のように、会社を使って自分のやりたいことをやってほしいと伝えています。もちろん、私の会社だけでなく、働くみんながそういう意識に変われば、きっと通勤電車でもいい顔をしているビジネスパーソンたちが増えていくのではないでしょうか。
【2つの研究会】
研究会を2つ実施します。参加資格はありますが原則追加費用は掛かりません。
SN研究会(継続)
企業単位でSNS担当者が集まり体験を共有する会。昨年度は、アルビオン、関西電力、ツイッタージャパン、三菱地所(50音順)各社が参加。今年度は4月下旬開始で月1回開催予定
禅研究会(遅くなりましたが8月24日(火)に開講しました:全3回)
大本山永平寺の横山泰賢老師のご指導で、大本山永平寺東京分院長谷寺(ちょうこくじ)にてリアル参加9名にオンライン参加を加えてハイブリッドで行うことになりました。第1回は8月24日16:00-18:00、坐禅のマナーから組み方を含めて、実技と法話で「禅入門の入門」の会になります。メンバーの皆さまにはご案内のメールを差し上げますので大勢のご参加をお待ちしております。
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