MBF Lectures 16.2 (2016年度 後期)

テーマ:「道を究める」

スティーブ・ジョブズが禅を学び続けていたことはよく知られています。彼は、「理屈より実践」、「シンプルであることは、複雑であることより難しい」、「形あるものは必ず滅びる。だからこそ、命ある間にたゆまず精進し、一瞬一瞬の生を最大限に発揮せよ」など禅の考え方に大きく影響を受けて人生を送り、仕事を進めたと伝えられています。その考え方のエッセンスは、より一般的には老荘思想の「道を究める」という一言に凝縮されていると言っていいでしょう。

私も浅学ながら禅や老子、荘子の考え方を学ぶうちに、この「道を究める」はブランドを育てる人の生き方そのものだと気づきました。今期は、さまざまな分野で「道を究める」生き方をされている方をお招きし生の声をお聞きしたいと思います。


時間:19:00-21:00(原則として)
場所:丸の内三菱ビル1Fサクセス、他


■  9月 6日(火)   片平秀貴 丸の内ブランドフォーラム
 「ブランドの芯と縁:禅と日本文化に学ぶ」
★課題図書:鈴木大拙『禅と日本文化』(岩波新書)
【参加者の声】


■  9月27日(火)   中野克彦 築地仲卸 伏高 三代目店主
「真っ当な食材で豊かな暮らし」
中野さんは築地仲卸きっての論客。鰹節をはじめ日本のまっとうな食材が食卓から消えてしまっていることを憂慮し、生活者への啓蒙と生産者への励ましを続けています。
★参考資料 伏高 公式ウェブサイトhttps://www.fushitaka.com/
【参加者の声】
[古城裕嗣氏のレクチャーノート]


■ 10月21日(金) 岡本厚 岩波書店 代表取締役社長
「「知の基盤」を作り続けて」
紙の本が消えるかもしれないいま、頑なに紙の良い本をつくり守っている姿勢に拍手を送りたいのは私(片平)だけではないと思います。夏目漱石と共に生まれた出版社のリーダーに本への熱い思いをお話しいただきます。
★参考資料 岩波書店 公式ウェブサイト: http://www.iwanami.co.jp/company/
【参加者の声】
MBFメンバーによるレクチャーノート


■ 11月21日(月) 輿水精一 サントリー 名誉チーフブレンダー
「日本ウイスキー 世界一への道」
世界のウイスキーの名匠たちがブラインドで評価し全員一致で1位を選ぶ。そのコンテストで輿水さんは3年連続で1位に選ばれました。押しも押されもしない世界一です。輿水さんらしい抑えたトーンでウイスキーづくりの道をじっくりお話しいただけると思います。
参加者の声
[古城裕嗣氏のレクチャーノート]


■  12月16日(金) 横山泰賢師 大本山永平寺 国際部部長
「道元禅師の坐禅と永平寺の家風」

(ご注意:この日は時間が14:00-16:00となります)
永平寺に行くと、山門の両側に大きな木の札がかかっていてそこには次のように書かれています。
右側  【家庭厳峻  不容陸老従真門入】
(永平寺という家庭は、仏祖の家訓に厳しく従う。どのような社会的地位のある人でも仏を求める心が無ければ、この門より入ることは許さない。)
左側  【鎖鑰放閑  遮莫善財進一歩来】
(そうであるが、この山門は鍵はかからず扉もない、入り口は常に解き放れている、善財童子のような道心があればいつでも、その一歩を進めて入れるようになっている。)
今回は、永平寺の中枢にいらっしゃる横山師から直接、「永平寺という家庭」の家風はどのようなものか、そこで欠くべからざる「坐禅」の本質は、などを学びたいです。

「禅」は今ラウンドのテーマに深くかかわる重要な領域です。今回のご講演はわれわれの禅の理解への入り口と位置付けたいです。
参考:http://akkamui212.blog86.fc2.com/blog-entry-1536.html?sp
参加者の声
[古城裕嗣氏のレクチャーノート]


■ 2017年 1月17日(火) シンポジウム「無印良品とエルメス」
19:00-19:30  片平秀貴 「もう一度、ブランドの芯を考える」
19:30-19:50  発表 社会人片平ゼミ チームA
19:50-20:10  発表 社会人片平ゼミ チームB
20:10-20:30  両ブランド関係者からのコメント(調整中)
20:30-21:00  質疑
社会人片平ゼミは、三菱地所、公文、アルビオン、富士通、東京大学(学部)などに所属する10名のメンバーからなる勉強集団です。今年の9月から2チームに分かれてこの2つのブランドを、経営者の講演、実地の店舗訪問、書籍、各種記事などなど多面的角度から勉強してきています。今回はその成果を発表し皆さんから厳しい評価を受けようというものです。


■  2月 6日(月) 上野金太郎 メルセデス・ベンツ日本
「革新を止めないということ」(仮題)

メルセデス・ベンツはMBFにとって特別なご縁のあるブランドです。1996年にMBFの前身東大マーケティングフォーラムが発足したときにご講演いただいた最初の経営者が当時のメルセデス・ベンツ日本社長のライナー・ヤーン氏でした。MBFのロゴマークもそのときヤーン氏がお使いになったスライドから来ています。今回は、近年大活躍の上野社長にメルセデス魂全開で「造る革新、広める革新」についてお話しいただきたいと思っています。
★参考
http://www.waseda.jp/inst/weekly/careercompass/2016/03/25/1563/
参加者の声
古城裕嗣氏のレクチャーノート