参加者の声 金井 誠太「マツダのブランド価値経営:イノベーションの現場から」

丸の内ブランドフォーラム ラウンド 15・1

4月17日(金)Brand Japan 2015 基調講演
「マツダのブランド価値経営:イノベーションの現場から」
マツダ会長 金井 誠太 

 

■ おおいに刺激をいただきました。経験に基づいた、素晴らしいお話しを伺うことができました。
特に印象に残った点は以下です。
マツダ 金井会長
「長年のビジネスに対する考え方を変えて、マツダは息を吹き返した。規模拡大が最優先の近視眼的ビジネスオペレーションや新車販売台数達成史上主義から、2000年にグローバルブランド戦略を策定。『ZOOM ZOOM』をキーワードに、走る喜びを提供する企業への変革を、アテンザ開発チーム一丸となり、部門を超えた徹底的なコミュニケーションで目指した」
ブランド論やマーケティング論で言われていることを、愚直に勇気をもってあきらめずに実行している人が、社会に役立ち、企業を成長させているのだと改めて感じるとともに、自らもそうでありたいと思いました。

 

■ zoom-zoomを基軸に、消費者にどうなってほしいか、われわれがどうあるべきかを明確に、言語化し、わかりやすく伝えていることがとても勉強になりました。
ありがとうございました。

 

■ マツダの金井さんのお話の中で、イノベーションが生まれる土台作りの部分が特に印象深かった。
1)バックキャスティングの重要性。最大の障害は「不安」。それを取り除くのが経営者の役割
2)180度を90度にしてブレークスルー
3)芋虫改革
4)CAマネジメントからPDマネジメントへ
5)Know-howよりKnow-why
そして挑戦に失敗はつきものだということ。
内容自体はほかでも言われていることだが、実際に体現されてきた方の発言であることで重みがあった。

 

■ マツダ金井様のご講演は、「クルマ」を「菓子」に置き換えると、現在の当社の状況に重ね合わせて考えることができて、大変有用であった。経営トップ自らが、語って、共有し、共感を生み出すというのがビジネスの本質だと感じた。バックキャスティングの発想、ブレークスルーのための180度思考から90度思考への転換、小さな改善から大きな改善へ、CAマネジメントよりPDマネジメントの重視、KNOW‐HOWではなくKNOW‐WHYのこだわり、ここにあげた5点は、当社が現在直面している課題への解決策であり、今すぐ実行していくべきものであると感じた。現在、我々も若手から中堅を中心として、「仕事を通してどうなりたいのか」を日々ディスカッションしているが、このような社外の考え方も参考にしながら、我々独自の進むべき道を作っていきたいと思う。

 

■ マツダの原点から、ターニングポイントにおける経営戦略の策定、「ものづくりで世界に貢献する」という堅牢なメッセージの真意を理解することが出来ました。
非常に貴重な機会に参加することが出来て大変嬉しく思います。
MBFの運営事務局含め、片平さんに感謝致します。

 

■ 今回の金井さんの講演を含め藤原さん人見さんと3名の役員のお話を聴かせて頂きましたが、それで思うのは御三方が3人とも「同じこと」を仰っているということです。
当然広報部門辺りの作成した作文をベースにしているだろうし、そんなことは同じ経営陣なのだから当たり前でしょうか? 今のマツダがアタマひとつ抜きん出ているところは、熱量までもがしっかり共有されていることが聴いていて伝わってくることです。
それゆえ話のなかで「世界一の車を目指して、開発から生産の現場までが一つのチームになっている」という話も対外的に美化されたフィクションではなく、本当に社内でそういう一体感が醸成されているのだろうと思えてくるのです。
金井さんは冒頭で「ブランド価値経営」ということばを使われましたがこれはブランドジャパンでの講演ということでの一種のリップサービスだったのではないかと思えました。2006年からの10年間マツダがやってきたことは外に向けての“ブランディング”ではなくまちがいなくインナーです。ブランド価値を高めるということはけっして見た目の体裁を整えるとか良い成績をあげるという表層的なことではなくて高い志と強い意志と強靭なカラダをつくることです。
理念やフィロソフィーのもと、リーダーが遠くのゴールを見据えしっかりとビジョンを掲げ、ベクトルをひとつに揃えること、不安を払拭することで、全員が想いを自分ごととして共有し、自律しながらも皆で課題に取り組むことです。このリーダーシップと全員の一体感がなければ、一括企画/コモンアーキテクチャ/フレキシブル生産/技術革新/部門の壁を越えて皆で一緒にやる という4+1の「モノ造り革新」一大プロジェクトもSKYACTIVテクノロジーも為しえなかったことでしょう。
ZoomZoom もFun to Drive もPower of Dreams もFreude am Fahren(駆け抜ける喜び)も、カーメーカーのスローガンにそんなに違いはありません。違いがでるとすれば「為し得ているか?」であり、全員野球ができているかどうかなのです。

 

■ 今回のMBFはブランド・ジャパン2015のブランドセミナーに参加する形であったが、そのプログラムの中でマツダの金井会長による基調講演について感想を述べたい。
マツダは自動車業界の中で最近際立って元気であり、カー・オブ・ザ・イヤーやデザインアウォードなどを総なめするだけでなく、エンジンを核としたスカイアクティブ・テクノロジーが文科省から科学技術賞を受賞するなど、商品及び企業に対するブランドイメージが急激に高まっています。 その原動力が以前MBFでも講演頂いた藤原常務やエンジンの人見常務、デザインの前田部長など個性の光るメンバーの活躍だと思っておりましたが、その総元締めは金井会長だったんだ、ということが今回良く理解できました。
アテンザの開発主査として2000年に立てた「アテンザの志」が、それまでの商品戦略・チャンネル戦略・販売戦略の失敗によって地に落ちたブランドイメージを甦らせる全ての出発点だったのですね。
それが“Zoom-Zoom”やブランド理念としての“Be a driver.”につながり、ハード面では“モノづくり革新”を起こして“SKYACTIVE TECHNOLOGY”に結実した構図だと理解しました。 しかしもっと感銘を受けたのは、技術者出身の社長の持つ経営者としてのマネジメント哲学です。
CAマネジメントではなくPD重視マネジメントとか、バックキャスティング、フロントローディング、KHOW-HOWよりKHOW-WHYなどもそうですが、なんと言っても「イノベーションの最大の障壁である人の心にある“不安”を取り除くのが経営者の役割だ。」と断言し、「挑戦せよ!失敗しても骨は拾ってやる。」に痺れました。 こんなトップのいるマツダの人は幸せですね。

 

■ 2013年12月に 藤原清志 氏のお話も伺ったが、まったくブレがなく納得感のある内容だった。
現場でのイノベーション方法についても大変分かりやすい内容だったが、これを実践しようとすると本当に大変なこと。それをやりきったマツダが現在の躍進を遂げていることは、ブランドを推進する者としては力強く感じられました。ありがとうございました。

 

■ ブランドを築くには時間がかかる。
短期的な利益も必要だが、それだけではブランドは育たない。
長く愛されている一流のブランドはもともとのスタートから一貫したブレない「モノ」「コト」づくりを行なっている。
小さな広島の車メーカーがこれだけ世界で売れている理由はなんなのだろう。
たしかにいままで紆余曲折があったようだが、それを乗り越えいまは会長自ら「ブランド価値経営」ーお客様に愛され選び続けられるクルマ作りを目指す。=ビジネスの中心に進める。全社が同じ方向に向いている と胸をはっている。
「ものづくり革新」と「つながり革新」をおこない、なによりも運転を楽しむためのクルマづくりを目指しており、実行している。成功し続けるためには、挑戦し続けなければならないとの言葉にこれからもブレない心意気を感じた。
広島という地方のブランドががんばってもらうことは、地方にも産業が育ち、雇用を確保し、世界でたたえるのだという希望を与えている。
大きな競合他社と戦う中で、さまざまな社員の不安(この方針が正しいのか、時代に遅れていないか、できるのかなどなど)があるが、「これをとりのぞき社内に夢と希望を与え、自身・情熱と誇りを持って仕事をしてもらうことが経営陣の役割」
という言葉をマツダの経営陣はまさに実行されている。

 

■ 内容的には面白い部分もあったが、話し方が単調で途中で集中力が切れてしまった。その中でも問題の発見の難しさと解決の容易さが反比例するという内容は非常に共感しました。

 

■ マツダのブランド価値経営のお話をお聞きし、自社の利益のみを追求する価値観のもとでは、企業の継続的な発展はありえず、自社の理念、独自性を発揮し社会に貢献していくことこそ、企業の発展・ブランド戦略になりうるということを改めて認識した。またブランド戦略の一方で思いや志を実現する際のリーダーシップ、マネジメントの考え方という点でも非常に勉強になった。

 

■ マツダ : 原産地 広島発を意識
量から価値へ「ZOOMZOOM 走る喜び」を設定・
変えずに継続、もの作りで世界に貢献+優れた環境安全性能
サステーナブルZoomーZoom=持続可能なワクワク
ソロバン(算盤) 高次元の生産l効率
=短時間開発+手ごろな価格
ノベーション:バックキャスト+バランス点を模索するブレークスルー思考
→ ブランド作り:一度設定したら環境が変化してもコンセプトは動かさない