参加者の声 プロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン本社訪問

■ マーケティングでは世界一と言われるP&G社にお伺いして、大きく事前のイメージを覆されるとともに、さらに優れた企業であることを実感させられた。これまでは非常に教科書的、規範的なマーケティングの模範企業という認識だった。実際には新しい手法や定性調査などを積極的に活用し、コンテンツ豊かなプロファイリングの実際までを拝見させていただき、あらためて創造的なマーケティングの進化に驚きました。
また、CMKの活動についても、単なる「データ」にとどまらず、ビジュアルを用いた手法の詳細についてもお話をうかがうことができ、よい勉強をさせていただきました。
さらにP&G社の優れたマーケティングを支える社風にも大きく印象つけられました。新卒新人にまで徹底される仕事へのオーナーシップには、恐れ入りました。一人ひとりが自分の役割を不足なくカバーし、のびのびと取り組まれている自由でクリエイティブな雰囲気は、大企業というよりも成長期のベンチャー企業そのものだと感じました。
このようなレベルの高い人材を、高く動機付けられるひとつの理由は、人事制度になるのではないかと感じました。外資系企業としては珍しく、即戦力となる中途入社に頼らず、社内できちんと人材育成のプログラムを機能させていること、以前奥山社長様より伺ったとおりの成果を上げておられること、実感いたしました。

 

■  今回の訪問で強く感じたことは、『自然』でした。
弊社で課題にしている、「部門間の連携」、「女性社員の活躍」、「若手社員の育成」などすべてが、『自然に実践されている』と強く感じました。
・全体的に、社員のエネルギーを強く感じましたが、特に女性や若手社員が活き活きとはたらいているのだろうなぁと感じさせられました。私は人事部に所属し、女性や若手社員の活躍を課題として、他社のお話を聞く機会も多くありますが、他社では感じれない「優先座席ではなく、とても自然に活躍している」と実感しました。その基本には、企業理念のPVPが、徹底的に浸透していることだと感じています。老若男女皆が、オーナーシップを強く持って働いているからこそこの状況が創りあげられているのではないかと思いました。
・実際にお仕事をされているシーンは見たことありませんが、メンバー同士が職制や部門など関係なく、自然に集まり、ざっくばらんに本音で語り合いながらアイディアを生み出している姿が想像させられ、弊社がめざす姿の一端を感じさせられ、大変勉強になりました。
・弊社も本社が神戸三宮で、私の勤務する明石の工場のお隣が、P&Gさんの工場であることで勝手に親近感を沸かせて頂いております。
今後共、これを機に交流させていただきご指導いただければ幸いです。
今回は、貴重な時間をありがとうございました。

 

■ 聞きしに勝るというか、圧倒的にぶちのめされた”The Marketing Company”ですね、さすが。企業たるもの、生き残るためには競争優位すなわち「他所がついてこれない強み」は必須。日本の場合、多くがそれを技術力に求めてきたわけで、それはそれで素晴らしいんだが、技術がパリティ化した時代にはもう一歩先の競争フィールドが必要だろうと。
マーケティング。おもてなし。まだまだ学ぶことはたくさんある気がしました。

 

■ ご講演頂いた2例からも「勝利への情熱」がひしひしと伝わった。
各ブランドを成長させるという”目的”に対する執着が格段であり、社員の方々の日々の行動にも反映されている様子が伺え、反面、自社における執着の弱まりに危惧を覚えた。
個人/グループでの取組み方、アクションと評価等の人事制度との連動など詳しく聞きたかったが、懇親会の時間でも足りず、残念であるとともに非常に刺激を受けた機会となった。
ありがとうございました。

 

■ P&G、稀に見る勉強になる遠足でした。
思わず質問したくなる場の雰囲気、空気に満ちていたことに、PGの強さを見た感じがします。あの人たちとなら、議論してみたいと感じました。
陸軍士官学校の黙の知が日本でもあることや、しつこくリサーチにこだわることなども伝わって来て、コトラー流のマーケティングを放棄した理由も何となくわかりました。
同じ技術、製品、ブランドでも、地域・地域の消費者に合わせるためにコンセプトを新しく考え、それに合わせてコミュニケーションすることが当たり前のように実行されているということを改めて確認できて良かったです。
1年生社員(一橋卒!)から社長まで風通しのいい中で自由闊達に議論できれば、若手の人材がどんどん育ってくるのは必然だと思います。花王も大変なライバルとグローバルに戦っているのだとあらためて感じました。

 

■ 以前、奥山社長の講演を拝聴させていただきました。その時の印象と大きく異なるのは、皆さんとてもアグレッシブだということです。
ボス=消費者という意識が徹底されており、P&G流マーケティングの神髄を見たようです。
ただ、ご自身が担当されている商品ブランドについては熱く語られますが、P&Gについて質問すると「あんまりよく分からない」と素直な返答が。。。
消費者にとって大切なこと、従業員にとって大切なこと、経営者にとって大切なこと。少しずつ違うので、そこのさじ加減が難しいんですね。
たくさんの方とじっくりお話できて、本当に刺激になり楽しかったです。ありがとうございました。

■ 今回はマーケティングやブランディングに関する興味深い話もさる事ながら、とにかくP&G社員の活気というより熱気に完全に圧倒されました。 昨年8月に奥山社長のお話を伺ったときは、アメリカ企業の割には結構日本的な雰囲気もあるな・・、などと思っていたのですが、見ると聞くでは大違い。 まず国際会議場のような会議室に感心、しかし衝撃を受けたのは、片平さんがマイクなしで話し始めた途端、「マイクを使ってくれないと通訳できない」との英語のアナウンスが場内に・・・、まさか同時通訳をやっていたとは!
また対応してくださった執行役員や各ブランドマネージャーの若いこと若いこと、しかも女性比率が高い(ある時点の出席者は女性12名、男性7名でした)。 そしてQ&Aでは関係者が我先にしゃべろうとするし、日本語ではあるけれども英語の単語の方が先に出てきて「これって日本語でなんて言うんだっけ」などと・・・、全くここは白熱教室か?
いずれにせよ、わが社には女性の役員もおらず、会議もほとんど日本語・・・、と真のグローバル企業には程遠い事を痛感しました。
ただ、モノ創り企業としては、“お客様がボス”のマーケットインも素晴らしいと思うのですが、顧客の満足を超えた驚きや感動を与えるには、職人が顧客を超えた商人となって“今までにないモノを創り出す”のが良いのではないか、と思っています。

 

■  P&G様の元気で、生き生きと仕事をしてらっしゃる雰囲気にとても感銘を受けました。
それぞれのブランドマネージャーが、自身の製品に誇りと生きがいをもっていることが見て感じ取れました。
P&G様は商品ブランドの集合体とおっしゃっていましたが、会社のブランドを日本でもっと上げることも目指していきたいとおっしゃっていたのが印象的でした。
共通の価値感を共有し、人事の評価も世界共通であり、日本も英語をメインに使用しているなど、わたしたちも真にグローバルで戦いたいならば進めるべき施策だと感じました。
One P&Gだけれどもアジアをリードしたいという、心意気も応援したいです。そのためには消費者の中に入っていって、消費者を何よりもはじめに理解して、戦略的に打って出ること。
それはBtoC でもBtoBでも、変わらない普遍の原則だとつくづく思います。
最後に、懇親会でも様々な方とお話でき、とても刺激になりました。
若い方々がいきいきと働いている日本の会社がどうすれば増えるのか、課題も感じた一日でした。
ありがとうございました。

 

■ 普段聞くことができない、P&G社の消費者調査についてつぶさにお聞きすることができ大変参考になりました。
特に、質的調査(観察調査)を有効に活用されていること、また他カテゴリーをウォッチして波及の可能性をみていること、リサーチャ、マーケター、クリエイティブスタッフの意思疎通のためにアナロジーを多用していることなどが印象に残りました。
リーダーシップ、オーナーシップ、フォロワーシップの部分を別の機会にさらに深くお聞きしたいと思いました。

 

■ 今回の訪問は、現在取り組んでいる新規事業の開発を考える上で非常に参考となる要素が多かったと感じました。
70カ国もの拠点を持ち、従業員数も莫大な多国籍企業において、企業理念を共有するということはたやすく無いと考えられますが、PVPが社員のみなさまのDNAとして根付いていることが随所に見られ、またそのことが企業の価値創造に密接につながっているように思いました。
講義の中でCMKについてご紹介頂きましたが、この組織が弊社の調査部門よりも明らかに優れていると感じたことの一つとして、単なる調査にとどまらず、ブランドの提供価値についてマーケティングまかせにするのではなく、チームとして議論が活発にされているといったことが挙げられます。ブランドの論議を実際に社内で行った際に難しいと感じた部分は、ブランドとして“変えていい部分”、“変えてはいけない部分”というものを企業論理だけではなく、お客さまの頭の中につくられたイメージを踏まえて慎重かつ大胆に判断しなくてはならないことでした。ここをしっかり議論する上で、ブランドに対する当事者意識を強くもつ必要がありますが、調査部門は数多くの調査を実査する中で、とかく評論家的な表現になりがちであり考察も数字だけをとらえた非常にドライな部分があるのは否めません。しかし数字には表れないお客様の声にブランド価値そのものが隠されていることは決して少なくないことから、CMKはこの部分を見出すことにマーケティング部門と一体となってできることが、成熟市場においても躍進する強さの大きな要因の一つではないかと感じました。(実際、懇親会の場でも、熱くご担当の方が語られていました。)
レノアの事例でも担当の方のお客様起点のイノベーションに対する強い想いを感じました。色々とお話を伺う中で、ひとつ驚いたのが期間限定等を除いた新商品の数が年間で数十種類程度とのことで、企業規模を考えると非常に少ない印象を受けました。これは一つの商品に対してきっちり時間をかけてイノベーションを起こす為のお客様へのアプローチ方法を訴求していることの表れだと感じました。
P&Gはグローバル企業でありながら、ゆずれない要素と各エリアで尊重する部分をうまく使い分けたローカル化の推進が極めてうまくいっていることが強みであり、これが社員の熱い気持ちにもつながっているのではないかと思いました。実際、懇親会の際にも社員の方々の会社に対する満足度が高いということを肌で感じることができました。(もちろん一つの部署だけでは判断できない部分もありますが。)
最後に、私の家では台所周りや洗濯周りで色々とP&G商品を愛用しているのですが、もうすぐ発売されるという新型アリエールが黒木氏いわく、“イノベーションを起こせるすごい商品だから是非期待していて欲しい!”とほろ酔いながら、熱く熱く語っていましたので、是非発売された暁には購入したいと思います。(あれだけ商品に対する想いがあるのならばきっと良いものに違いないと、まだ見ぬ商品にすっかり引き込まれました。)

 

■ この度は、P&G様の様々なマーケティングの事例を勉強させていただき、非常に参考になりました。他社からの勝利というモットーが、いつもお客様にとって一番愛用されるものになるという裏返しでありそのことを日本のP&Gの皆様が工夫を凝らして日夜考えておられることをひしひしと感じました。
弊社として一番関心をもったのには、セグメントに分ける際に具体的に文字だけでなく、絵やイメージにおこしこまれているところです。分類をしたり、分析をするとどうしても、どっちにも入るような要素が多々あり、この方法であれば、複合的に考えられると思いました。
ぜひ、自社のワークにも活かしたいと思います。
ありがとうございました。