■ 築地のブランド再構築というテーマでしたが、他にも応用できる示唆をたくさんいただきました。
たとえば、
・顧客価値に立脚してコンセプトを明確にすること
・インナーブランディング(外への発信のリフレクションを活用して内部をまとめあげていくこと)
・ビジュアルアイデンティティを明確にすること
など。いずれも「見える化」にかかわりますが、言葉とビジュアルの力にあらためて気づかされました。
■ 今後の築地について考える貴重な機会をいただき、ありがとうございました。
ご神体である場内市場が移転してしまうということで、「築地が場内市場に代わって据えるべきものは何か?」を考えながらプレゼンを拝聴していたのですが、「世界の食材が集まる市場をつくる」というのは素晴らしいアイデアだと思いました。
また、歴史や職人の技術も築地の誇る財産だと思いますので、特にプロ向けの講習会などをより積極的に実施して、「プロが習いにくるほど築地はすごい」ということを発信していくと、一般の人もありがたがって築地に足を運ぶのではないかなと思いました。
■ 「プロが認めるプロの市場」というコアは守っていきつつ、どういう風に情報を発信して築地ブランドを強める・広めるかが重要だと思いました。
ひとでも組織でも、「根っこ」があるのとないのとは心に残る印象が違います。根っこを失わず、それを全員が認識し、発信していくこと。
それがとても大事だと思いました。
また、皆様のアイデアには感服しました。
とくに世界の市場との姉妹市場計画はぜひ実行して頂きたいと思います。
旅行にいったときに、アジアでも北米でもヨーロッパでもfarmers marketsにいくのはとても楽しく大きな目的のひとつでもあります。
スーパーマーケットも楽しいですが、地元のひとたちと言葉がわからないけどなんとなく身振り手振りで値切ったり笑、ほかのお土産物屋にはない掘り出し物・手作りの物を見つけたり、採りたての果物を食べたりと、日本のものだけでなく、世界のものがあって、、、
築地でできれば楽しいですね。
個人的には、佐賀長崎出身なので、地元がどう盛り上がれるかを常に考えているので、
例えば、「築地*有田焼」で料理教室やイベントなどコラボレーションして頂きたいなと思います。
現在の仕事にも応用できる多くのアイデアをいただきました。
ありがとうございました。
■ 東急沿線住民としての思い付きですが、場内移転の日程が固まったら、あえて「カウントダウンブログ」なんてのはどうでしょうか。東横線渋谷駅の地下化の際に、同様のを見たことがあります。
人って案外、こういう「さよなら渋谷駅」みたいな惜別感て好きじゃないですか。デパート閉店セールに大挙押し寄せるなど。場外の方々も「移転まであと○○日」と毎日更新しつつ、その文面において、場外市場とは何か・場内がなくなってもしっかり営業してるぞ・こんなお店があるよ・敷居も低いんだよ、みたいな内容をつづっていけば、理解も深まるんじゃないかと思います。
■ 築地場外市場の未来にスポットをあてたお話はなかなか伺う機会が少ない為、色々と議論されている具体的な内容について実際に伺うことができ、非常に興味深い内容でした。特に豊洲への市場移転については時折ニュースで目にする機会はありますが、移転による既存場外市場への影響についてはあまり取り上げられることがないので鮮度のあるお話の数々だと感じました。
個人的に築地に行く機会を思い浮かべてみると、大きくは以下の2つの理由が挙げられます。
①友人が上京,来日してきたとき観光として(特に外国の方は行きたがる)
②銀座にいったついでに、おいしいお昼ご飯を食べに。
実際に地方から来た友人を築地に連れていくと、まず驚かれるのが銀座から近いということです。昨日の説明でもありましたが、東京駅から約2km、銀座から約1kmといった極めて好立地にあるということは、実はあまり浸透しておらず、個人的に東京へ来られた方が観光ルートを組むときに、結構時間を取られてしまいそうだから行きたいけれど、やめとこうといったこともしばしば起きているのではないかと感じました。自分の行動パターンで考えても、築地は銀ブラにあわせてふらっと行けるというイメージがあるので、この部分の啓蒙は意外と活性化につながるのではないかと感じました。そういった観点からは、今後、場内市場が豊洲に移転になった際には、今の場内休市日にあわせたカレンダーとは異なり、日曜日でもお客様を受け入れるといった取組も必要となるのではないか?と思いました。(特に銀座からの客線誘導も図るのであれば)
あと外国の方は、“魚を一杯扱っているのに、生臭くない。さすが日本!”といった感想を述べられる方もおられます。確かにフランスのマルシェに行った時は、ゾーンによってはかなりの匂いを感じたことを思い出すと、このあたりも実はアピールポイントになりうるのではないかと感じました。
丸の内ブランドフォーラム側からの提言の中に、“街づくりは、文化創り”だというお話がありましたが、非常に納得性のあるフレーズで、今までの築地文化、そしてこれからの築地文化をどのように定義づけて、お客様の頭の中に浸透させていくのか、といったことはブランド論との共通点が多く存在するのではないかという印象を持ちました。
お話の中でもありました通り、今回の移転に伴い従来補完しあっていた市場機能の再整備といった意味合いもある中での今の場外市場の在り方を色々な角度で考えておられるプロセスについては、私の今の業務にも通じるところがあり、参考になる要素が多かったと感じました。
■ シンポジウムスタイルでもあり、いつものMBFとは違った熱気に満ち溢れた印象深い回でした。築地の皆さんの濃さ熱さ多彩さがいいですね。築地でつながる素敵な仲間たちにワクワクします。
失礼を承知で言えば、正直お話を聞くまでは、問題意識はあるけれどどうしていいのか判らないので片平先生に相談に来た、という構図を勝手に思い描いておりましたが、とんでもない思い違いでした。
現状把握と問題意識はもちろんのこと、想像に難くないフクザツな行政・お役所との折衝やビジョン・ミッション・戦略の策定をチームワークと適任のプロをもってあたる、ドリームチームとお見受けしました。
物足りない気がしたのは競合についての言及がなかったことです。直接競合は豊洲ということになるのでしょうが、間接競合は?アメ横?デパ地下?あるいは全く関係ないようにみえる渋谷原宿?競合に対する強み弱みをクリアにすることで方向性がより定まっていくと思います。問題意識の深刻さからか、どうしても自分達側からの視座に偏っていたように感じました。お客様目線という意味で、ターゲットの絞り込みももう少しクリアにしたい。そうすることによってターゲット視座でのニーズ、ベネフィット、フィーリングがわかり、ターゲットにとって真に魅力的なコンテンツをそろえることが出来、リアルな集客につながっていくと思います。
全くの悪食・雑食・粗食の私には食の世界はモンガイカン。築地などには行っては失礼と思っておりました。そのような者でも行って良しということなれば、MBF側の提言にありましたようにもっとオープンで積極的な“発信”はぜひやって頂きたい。世界と繋がる食のアミューズメントパーク。いいですね。
それと並行して、「プロ」と「ノンプロ」の折り合いをどうつけていくのかというのも思案のしどころですね。カリスマブロガーやサロネーゼとその下にぶら下がるノンプロの“数”は確かに魅力的で卓越したアイデアであること異論ありません。が、いきなり同じ生簀にいれるのは危険です。どちらかを水に慣らすなど仕掛けをつくらないとどちらも弱ることになるでしょう。もちろん、今回のプレゼンは築地側にしても、MBF側にしても「サマリー」と前置きありましたように、バックヤードでは既に議論さているか、これから本格検討されていくものと存じます。
ともあれ、お話を聴いているうちに、もっとこうしたら、こんなのはどうか、とアイデアが湧いてきて、学びとしてもエキサイティングな面白さに満ちた、元気が出るlectureでした。
■ 今回は通常のレクチャーとは異なり、シンポジウムとなっていた為か、次々とプレゼンがあって、質問も出来なかったのが残念。 今まで知らなかった築地に関する情報と、移転に伴う皆さんの危機感を頭ではある程度理解できたものの、折角の食材?にも関わらす“消化不良感”が残りました。
またMBFの築地研究会からのブランディング提案は一部面白いアイデアもありましたが、「その手があったか!」というような驚きが少なく、まあ教科書的な手法かなという印象を受けました。
私のように場外市場のさらに場外、ほとんど門外漢からすると、“築地場内”という御神体が抜けた後の場外市場よりも、まず文化遺産としても登録された“和食”の源としての“築地”ブランドが消えてしまう方が心配です。 ヨーロッパに4年ほど住んでいた経験からすると、日本食レストランの食材はパリからが多いのですが、本当に旨い魚介類は“築地”からと聞いて、誇りを感じたものでした。 それが移転後は“豊洲”ですか・・・。
昨年遷宮した伊勢神宮だって内宮と外宮に分かれており、しかも距離も相当離れていますが、両方合せて“伊勢神宮”という強力なブランドになっているのです。
ですから、豊洲の新市場も管轄する区が異なるものの、グレーターTSUKIJIとして、場外と新場内を合せて“築地”ブランドを強化・発展させる戦略をとられたらどうでしょう。
■ 築地市場の魅力は、宝探しの気分にさせてくれるあの混沌とした雰囲気である。しかし一方で、建物の老朽化が目立ち、少々清潔感も失われつつある、それが市場の味付けに見えているうちはいいが…。また、寿司のチェーン店や外食チェーン、コンビニなどやや違和感のある店が多くなってきたし、食材を売る店先に並ぶ商品もスーパーのようなパック売りも増え、観光地化することによってお得感も徐々になくなってきたような気がしている。
今は、場内市場の活気イメージを借景しながら存続できているが、場内市場の豊洲移転後が本当に心配である。交通の便も銀座に近いとはいえ、JR、私鉄、地下鉄の駅至近で商店街の真ん中に位置する「アメ横」ほど立地的にいいわけではない。提案にあったようにプロのための市場を目指すと言っても、プロ用の鍋・釜・食器・刃物関係の道具類や加工食品などの食材の一部は恐らく場内市場の豊洲移転とともに一緒に移転する可能性が高いであろうし、例え、築地に残ったとしても、果たしてプロが寄り道して来てくれるだろうか。
そこで提案である。場内市場の跡地利用には、東京オリンピックの報道センターとか公園化とかいろいろな案があるようだが、いっそこの跡地の一部に、場外市場と等価交換という形で移転させられないだろうか。また全体を、日本を代表する食の大テーマパークとするということを目的に、国や、東京都を巻き込んだ開発がもし可能であれば素晴らしいプロジェクトになる。そうなれば、一から図面を引きなおすことができるし、新しい建物が出来上がるまで、今の地で営業可能である。さらにここに外国の有名食材メーカーや、レストランを誘致すればとテナント料も入る。権利関係の整理という難題があるが、実現すればこの価値は数倍にも膨らむはずである。
さて、この案が実現したとしよう。
やはり、築地は東京港に面した日本最大の消費地を背景に持つ市場というイメージを「核」とする必要がある。最近、全国の各漁港に隣接した小奇麗な市場が大流行であるが、スケール、内容とともにこれらとは一線を画すモノでなくてはならない。サンフランシスコの「フィッシャーマンズワーフ」、ニューヨークの「ピア17」「チェルシー・ピア」などのイメージにもう少し市場の匂いを付加し、混沌と整然をバランスよく配置した形の世界に類を見ない「食のワンダーランド」が出来れば、世界中の人がもっと多く集まる素晴らしい市場になると思う。
■ 築地場外は、「開かれた場所(ブランド的に)」に、自らがすべきなのでしょうか?
現在でも、しっかりしたエリアブランドだと思います。
平日2.4万人、休日4万人の来場者、この人達が、満足して、情報拡散して貰えれば、一般人の来場者は、安定するのではないでしょうか。
国内外、多くの市場も、素のままで、飾らず、変らないことを誇りにしているように思えます。細かい裏方の技(Web、PR等)は、時代に即した展開が必要だと思いますが、
エリアブランドとしての骨格は、対外的に表明する事より、インナー(場外)の、止まり木的な役割を担う事が、求められているのではないでしょうか。インナーが揺らがなければ、対外的には、不動の姿で写るはずです。