■ No1であることの重要性が改めて理解できた。
MBFの主旨である、ブランドとどう結びつくかと言う視点で、公聴したが、前回のゴーンさんの講和と対比して面白く感じる部分もあった。
ゴーン氏=ブランド価値UP=価格UP・シェアUP
米澤氏=No1=国力UP=企業(富士通)=ブランド認知向上=コンシュマー向UP⇒結果シェアUP
我々、企業に勤める人間にとって、常にNo1を求めることは、結果的に企業価値=ブランド価値UPに通じるものとあらためて感じた。
今回の講和は、米澤氏(失礼だが)学者視点に対し、富士通側の方の(企業)視点での解釈あわせて公聴できたら、より面白い内容になったのではないかと思う。
■ 世界一のスパコンを日本で開発する意味について
1.世界一の性能により、従来できなかった研究等が可能となる。2.世界一を達成する技術開発を通じて、周辺技術も向上し、その他の多くの技術商品への波及効果がある。(ex. 従来最速級のスパコンが安価に生産できる等)
3.世界一という大きな目標を掲げ、実現することで、開発者はじめ日本全体のモチベーションアップに貢献する。
4.世界一の称号を得ることで、日本の技術全体に対するイメージアップにつながる。(ご神体効果)
等が考えられますが、毎年250億円超の税金を投入し続けていくためには(個人的には、それだけの意味があると思いますが)、もっと『国家戦略』のような視点の明示も必要ではないかと思います。
例えば、「シュミレーション」は、コスト・安全性等の面から、全ての開発分野で、ますます重要かつ不可欠になる技術行為だと思います。
そのスピード・精度の良し悪しを決定するのが「スパコン」の性能であり、その最先端に立ち、それを(安価に)世界に供給することで、世界におけるスパコン開発を限られた国(できれば日本だけ)だけに限定していき、「シュミレーション」という行為分野におけるキーを日本が握るとか・・・
とは言え、こうした目的は秘密に実施することが必要で、例え質問してもお答えされることはできませんね。(ということで、小生がした質問は愚問だったと後で気づきました(^^ゞ)
そうした「国家戦略」の下に、こうした研究・開発が日本という国の下で中心的かつ継続的に行われていくことを期待しています。”
どちらともいえない “事業仕分けで有名なスパコン「京」とは何か?と言う観点では非常に新鮮なお話でしたが、ブランドという視点で見ると、もともと私の頭の中には「京」=「仕分け対象」だったものが「京」=血税を使った「富士通のマーケティング」でしかないように感じた。
質疑に関しても、やや明確に返答しきれていない部分があったように感じる。その世界ではメジャーになったと思うが、日本ブランドとしてどう貢献したいとか、「京」あるいは今後の「100倍の京」というとどのように一般人に想起されたいのかなど、ブランド視点の議論が醸成されるべきと思う。
■最初に脱落したNECの卒業生としては、「負け犬の遠吠え」となることを覚悟のの上ですが、多少不満の残る講演でした。
「京」が世界一のスパコンとなったことへの関係者の尽力に最大の敬意を払っておりますが。
1. 2002~2004年まで日本のスパコン「地球シミュレータ:NEC製」が世界一でした。この時、アメリカは国家安全保障に関わる問題として政府主導の研究開発を進め、2004~2010年まで世界一の座を守りつづけたことはご存知の方が少なかったよう思います。
要は2年弱で首位を奪還できる力をアメリカは持っていたことになりますが、日本にはそんな戦略はなかったのです。いつでも首位を奪える位置にいれば、2位でもよかったと私は考えています。
2. だから1200億もの開発費が必要だったのです。例えば、NCSA/イリノイ大/IBMの「Blue Waters」は400億、東工大/NEC/HPの「TSUBAME2.0」は30億円と言われています。
このあたりのことを米澤先生に言っても釈迦に説法になりますが、国家としての「科学技術戦略」「応用分野でのシミュレーション開発戦略」がないと2年後には首位を明け渡すことになるのではと危惧しています。
■ 富士通といえばFMVパソコン、といえばCMキャラは木村拓也。で、キムタク=SMAPといえば「世界に一つだけの花」ナンバーワンにならなくてもいい、元々特別なオンリーワン♪~とか言ってたけど、自分的には嘘っぱちだと思ってる。オンリーワンてのは、取りも直さず「そのカテゴリーでのナンバーワン」に他ならない。法人だって個人だって、ナンバーワンを目指さなきゃ存在意義がない。カテゴリーを自分なりに選べばいいだけ。あるいはカテゴリーを自分なりに作ってしまえ!と、Dr. David Aakerの近著にも書いてあった気がする。だって「2位の名前は誰も覚えちゃいない」=ブランドになりえない、てのは厳然たる事実だもん。そうじゃないですか?
■ 米澤先生の「2位で良い」は9位になる、との指摘を受けて、片平さんが「ご神体」効果を例に挙げていたが、まさにその通りだと思いました。子供のころから、(偏差値の)良い学校に入りたければ各教科満遍なく良い成績を取ることが求められて育った世代には、「一点突破」を肌感覚として受け容れ難いのでしょう。(この世代に該当する自分への戒めでもあります)
「ブランドって?」を常に考えている身にとって、本フォーラムでの気づき、発見は常に新鮮・驚きであり、これこそが「ブランド」であると感じています。
講演全般を通じて、いつか、コンピューターが人間の思考・志向まで担っていく日もあり得るかも、そうしたら「ブランド価値」ってどうなるのだろう、なんて素朴な疑問も生まれました。
■ およそ門外漢でお話の内容が理解できるか不安でしたが、専門分野のことも含めて非常に興味深く伺うことが出来ました。
・2位をめざすと簡単に9位くらいになってしまう
・研究者のモチベーションはプライドとインセンティヴ
・カリスマ研究者リーダーの存在の大きさ
・性能の高さだけでなく、ハードの信頼性にこそ高評価
・「ご神体効果」による富士通の事業への波及効果
など、キーワード満載の内容でした。
「京を創ること」という目標を達成されたその先に、「京を使って何ができるのか」ということに非常に興味と期待を持っています。心臓の拍動の画像や、津波や地震波のシュミレーションなど、数値データのビジュアル化の意義は我々文系人間にも充分理解できることでした。
是非、このようなビジュアルに訴える事例で「世界一なら、こんなことが出来る!」を喧伝して頂ければと思いました。
■ 名前は聞いたことがあっても、スパコン「京」というものがいったいどれくらいすごいものなのかは知らなかったので、その「スペックを知る」という点については、様々な事例を見せていただくことで、大変深く理解できたし、非常に驚くことが多かった。しかし一方で、質問もさせていただいたが、それまでのスパコンと、1400億円を投じて作った「京」とでは、我々の日常生活でどの程度の利便性に差が生じるのかといった点や、技術の底上げによって我々が購入する製品においてどのような便益を受けているのかといった点などにおいては、質問の回答を聞いてもいまいちシックリ来ることができなかった。もちろん米澤さんは技術者であってPR担当ではないので、そのような側面に関しての明確な回答を期待するのはお門違いなのかもしれないが、やはり国民の血税を投下している以上、その費用対効果については気になるポイントではある。
勉強になった。
■ 米澤明憲教授の世界一の演算能力をもつ「京」の講義は、小生のような科学オンチには敷居が高く、中々理解できないのではないかと思って拝聴に挑んだが、スーパーコンピュータの利用法を中心に平易にお話をしていただいたことで、大変に身近に感じ、いろいろ夢を膨らませることができた。
昨今、いろいろな科学ニュースでは、量子コンピュータとか、バイオコンピュータとか、ニューロコンピュータなどの夢のようなコンピュータがごく近い未来に実現するようなニュアンスで語っているが、これも現時点でこれらは研究途上にあり、まだまだ、現実的ではないことも分かった。
ところで、この世界一の演算能力を持つ「京」の開発で富士通のこの世界におけるブランド力が非常に高まったというが、日本のビジネス市場での価値評価指標「ブランドジャパン2012(総合力)」によると2011年度の56位から42位と少しランクを上げているが、こんなすごいものを創ったのだから、もっと高まってもいいのではないか、高める方法があるのではないかと素朴に思う。因みに総合力からみると、先見力、活力、この企業から学びたい、時代を切り開いている、チャレンジ精神、エネルギッシュなどのスコアが欲ばればやや低いように感じる。
ブランド力ランキングがすべてではないが、企業の今後を占うひとつの指標である事は確かである。技術面だけでなく、その成果を、世界を視野に入れ、より上手なコミュニケーション活動での発信、そして企業活動そのものの活性化などを通じて、もっともっとブランド力を高めていただきたいと考える次第である。
現在、不況による技術移転によって生じたテレビ家電の衰退など、技術立国日本が少し揺らいできた。そして、国内のスパコン3巨頭の内2巨頭も引っ込んでしまった。
よって、スパコンの富士通は、日本の科学の希望の星のひとつになった。今後、米澤明憲教授の指揮の元、更なる知恵や予算確保などのバックアップを得て、さらなる未知の世界を切り開き、燦然と輝いてほしいものである。
■ 津波のシミュレーションなど、技術の凄さに驚いたものの、正直、いまいちこの技術に対しての想いが伝わってこず、ピンと来ませんでした。アメリカなどは、元々軍事目的というのが明らかで分かりやすかったですが、日本の京の場合は、何をしたい、何を解決したいという想いがあって高速化の追求が始まったのかが分からず、もやもやとしてしまいました。もっとこれで何がしたいのか、したかったのか、さらに高速化することで何が解決するのかを提示していただきたかったですし、技術者の熱を感じたかったです。
技術とはそんなものかもしれませんが、すごいものができてから何に活用できるかを考えるよりも、国が単に技術立国とかモノづくりという言葉に捉われて、その先にあるものが見えづらかったです。
お話を聞いていて、技術オリンピック?的な印象を受け、スポーツも確か事業仕分けの時に話題になりましたが、高速化、1位を目指すだけであれば、アスリートがオリンピックで金メダルを目指すのと変わらなく、確かに国威の掲揚やマインドの向上になりますが、国民の生活自体にどんな影響があるのだろうと考えてしまいました。中国とやっていることは変わらない?浅はかな理解からくるものだとは思いますが、今のままの説明では優先順位として、税金を使うのはどうなんだろうと感じてしまいました。
日本がモノづくりや匠という言葉に捉われ、技術や機能のソニーなどの国内メーカーが他社より性能がいいことを追求したところで、技術が劣るかもしれない韓国やアップルが台頭しているのはどういうことか?今週のニューズウィークにソニー特集がありましたが、世界の企業は、「製品・サービス全体の組み合わせの競合優位性」を重視しているとありましたが、このスパコンも人の生活や未来を描く議論を盛んにしないうちに、性能を追求したところで、時間と金と人が非効率的に投入されるように思えました。
お話の理解が浅いことにより、ネガティブな意見で申し訳ございませんが、やはり私が感じたいのは、モノ(やブランド)の背景にある熱や想いだと改めて認識しました。
■ 今回は米澤先生のご専門である最先端の情報科学分野での知見レベルと、我々が「京」で連想する事業仕分の蓮舫発言的な理解レベルとのギャップが大き過ぎた感じを受けました。
しかし、スパコンの性能が上がると、気象予測だけでなく、医療や医薬品の分野で大いに役立つ事、さらにもっと高速にすれば飛躍的に応用分野が拡大する事に感銘を受けました。
一方、このままコンピューターの性能が上がり続けると、既に計算能力では人間の脳を圧倒する電脳が、SFの世界の様に感情や創造力、意志まで持つようになって、完全に人間の上位に立つのではないか、と恐ろしくもなりました。
なお、富士通に対するイメージは、「従業員が働かないから・・・」との社長発言以来悪かったのですが、今回大いに上がりました。(個人的にも最近∞マークのノートPCを使っています)
■ 根っからの文系人間の私には全部理解は出来なかったのですが、米澤先生と片平さんとのやり取りで気になったこと。
・研究者としてのやりがいは?に対し、「みんなに使ってもらうこと」
・研究者の醍醐味は?:「やっぱり最初にアイデアをださないと。そして唯一のアイデアじゃないと」
・「世界一」があると、裾野の商品も良いものだと思われる。消費者はメーカーのそんな心意気や本気度に反応するのだと思います。
■ 世界NO1の領域を、極めた方のお話は、内容と言うより、その話に触れること自体に参加の意義を感じました。自分の身近で考えても、オリンピックの金メダリストが、日常的な話をするなんて、
中々、想像できないと思います。
想像を絶する、世界の領域での戦いには、相応のプライドが存在している事も、下々の世界では感じることの出来ない、大きな体験ではなかったでしょうか。
「2番じゃダメか?」と問い詰めた、素人集団さを、はっきり実感できたと思います。
「世界を極め、NO1でいること」を身近で体感できたこと、
その意志を、同じ場所で共有できたこと、それが最大の収穫ではと
ただ、回想するのみです。ありがとうございます。”
勉強になった “富士通の人間からすると、理研の方がこういう話をされることは非常に喜ばしい。「無駄なものを作るために税金から1200億円が富士通に流れた」と解釈されている人が世の中には多いように思う。(笑)
チームESからの参加者が少なかったが、テーマ的にはもっと「プロジェクトがうまくいくには」というような話が欲しかったのかもしれない。国や文科省、理研の「思い」などがあるとより魅力的な講演になったのではないか。(片平先生がセッションでだいぶ引き出されていたが。)
ただ、聴講された皆さんは先生が話された技術的な側面に興味がある方が多かったようで、よい講演だったと思う。
■ 「世界一」を目指すにあたって、開発メンバーのモチベーション向上や目線合わせなどで取り組んだ事柄、チームの連携のために苦心されたこと、などについて触れていただきたかった。
■ 今回のお話は、業務に直接的に関係あるものではありませんでしたが、とても興味深い内容でした。
一番印象に残ったのは、やはり「一番でなくてはダメだ」という点です。
なぜ一番かということについて、「一流か一流でないかというプライドの部分」だというのと合わせて「トップのレベルが高くなければ全体のレベルも高くならない」というお話がありました。
昨今では競争=比較=差別と解釈するような価値観も生まれ、教育現場の様子も変わってきているというような話も漏れ聞きます。ですが人間とは弱いもので、高みを目指すにあたって、自分自身と戦いながら孤軍奮闘して成長していくには、尋常ではない意志の強さと忍耐が必要となります。そこに打ち勝てる人間というのは、おそらく残念ながら決して多くはないでしょう。
一方で、具体的な他者が並列して存在すれば、それを目に見える目標と定めて競い合うことにより、お互いが自分自身を成長させることができる。ライバル同士がお互いを刺激し合って成長してゆくさまというのは、考えてみればどの世界にも見受けられることです。
さらにそれに付随して、圧倒的なトップに引っ張られることによるボトムアップの現象が起きる。「一番を目指す」ということはつまりそこに競争意識が存在するわけですが、「一番」という明確な目標があることが、個人はもちろん全体のレベルアップにつながるのだということを考えれば、“競争”というのは、ある種、人が、あるいは集団が、成長、発展していくうえで必要不可欠なものなのかもしれません。
競争というのは、ビジネスの世界にも存在するものです。
これまでは、同業者同士での横の競争にのみ切磋琢磨することに対して大きな意味を見いだせずにおりましたが、一番になる、それを目指すことの意味って果たしてなんだろうか、改めて考えるきっかけになりました。
あくまでも私自身が何を吸収できるかという、誠に自分勝手な姿勢で拝聴しておりますので、内容に関する直接的な感想になっていなくてすみません…