参加者の声 片平秀貴「ブランドの芯と縁: 禅と日本文化に学ぶ」

丸の内ブランドフォーラム ラウンド 16・2
第1回 9月 6日(火)
片平秀貴
 ブランドの芯と縁: 禅と日本文化に学ぶ

■ ブランドの芯については改めて考えさせられました。また、ブランドは一言でいえるべきか、言えなくてもいいのか、テーブルでの議論も含め、考えさせられ、また気づきも多くありました。改めて、自らに問うてみたいと思います。

 

■ 芯と縁が大事ということが、改めて大切だと思いました。

 

■ 初めて参加させて頂きました。普段は聞けないお話、お会いできない方々とお会いでき、とても貴重な経験をさせて頂くことができました。
若輩の私の話にもしっかりと耳を傾け、アドバイスを頂けたことはこれ以上ない経験となりました。
また時間を作ってぜひ参加させて下さい。
ありがとうございました。

 

■ 初めて参加させていただきました。ご講演も参加者の皆さまのお話もとても興味深く、大変勉強になりました。これからも参加させていただきたく思います。どうぞよろしくお願いいたします。

 

■ 今回は、少なくとも表面的な表現は大きく変えて来られましたね。 でも「新」ではなく、文字通り「芯」は全くブレていない事はすぐに分かりました。 ただ、事例を含め余りに多くの内容を盛り込んだため、かえって「芯」がボケて「縁」というか、フチの方に拡散してしまった感がありました。 特に「正統性」=「格」⇒「縁」となる論理構造が分かりづらかったです。 また細かいことながら、諺が「朱に交われば・・・」でなく「朱と交われば・・・」になっていたのは単なる間違い?それとも何か意味を込めたのでしょうか?
それはさておき、「芯」については、「直覚」でしか見えず、また人であれ法人であれ、それを鍛える事こそがブランド価値を高める、というのは正にその通りだと納得。 安田登氏の「あわいの力」を是非読んでみたくなりました。

■ 以前から顧客の頭=貯金箱を中心に話してこられましたが、今回は作り手の思いにかなり軸足が置かれそうですね。「一所懸命の力」みたいのが学べるといいな、と思ってます。
ちょい気になってるんですが、「におい」って「匂い」を使ったほうがよくないですか。「臭い」って反射的には「くさい」って読んじゃうんで。私だけかもしれないけど。
ところで元エルメスの齋藤さんて凄いですね。今のお立場で再度、ご講演いただきたいです。

 

■ 一番強いブランドは「あなたと一緒に働きたい!」と思っていただけるブランドだというご意見に、強く賛同いたしました。昨今のベンチャー企業を取り巻く環境は、憧憬を抱く側も賞賛を集める側もどこか軽薄で、その根本には人間と向き合っていないことがあるのかなと感じております。社会的な大義で自己の欲望を隠しているような、表面が綺麗すぎる若手のビジネスパーソンが増えていて、居心地の悪さを感じています。

 

■ 芯とは何か?縁。そして、禅。ただでさえよく分からないブランドに乗じての片平さんのお話はまさに禅問答!上級のブランド人でなければついてこれない公案の趣があります。
鈴木大拙の説によれば、知識には三種の状態があり、(こうやってセミナーなどで)話を聴いたり、書籍文献を読んで、知っている(だけ)の状態と、科学的に分析をして証明をした体験・経験による知識。そしてもうひとつの見えざる知識、心の奥底から湧き上がってくる抑えがたき力を持った「直覚」。(よくわかっていないので括弧がきです)という知識。ブランドにおける「芯」とは、理念を創造せしめる素粒子のようなもの?でしょうか。深い!深いです。
自分はブランドを創る芯は理念=夢、想い、だと考えていました。が理念にはさらに芯があったのですね。まるでニュートリノを発見したようです。
そして、「縁」。芯には同じ芯を引き寄せる引力を持っていると思います。それぞれに芯をもったブランド人が出会う時、互いに反応し、融合し、より強力な夢を紡ぎます。これが縁です。全く違うジャンルのトップ二人が対談して意気投合するのは芯が同じだからです。諸々の直覚はすべて根源的な一つの直覚から出ずるものでそれ故に互いの引力が縁となるのではないでしょうか。
片平さんのお話に触発されて、また世迷言を書いてしまいました。今日は「君の名は」を観て寝ることにします。

 

■ 片平先生のご講演は特に、仕事との向き合い方や生き方を学んだ気がします。仕事とは生き方である、と感じました。
①「芯」という言葉にとても心を打たれました。
「芯」で仕事をする。「芯」なシゴトは匂う。芯とは人間の感情のずっとずっと奥にあって言葉を伴うことなく一瞬にして相手に伝わる。出来上がった核心は、もう一度「芯」に照らしてみる。
②「ヘッドピンな人との付き合いがブランドの空気を作る」「一流の人とひとりの人間として仲良くなり、腹を割って付き合うことの大切さ」も心に残りました。
③業態は変わり、売るものが変わっても、この世の中で何をしたいのかは変わらない

齋藤さんのご発言にあった「商品に込められた企業の思い・作り手の思い=宇宙を、それらと波長が合う人が感じ、自分の思いをその商品やブランドに託す喜び」こそが、消費なのだな、と思いました。

 

《片平ゼミ学生》

■ ポルシェの例は秀逸だと感じた。名前は変えない。大枠は変えない。しかし、細かいところは時流に合わせて変える。その格好の例であると感じた。この例を知ってからは、様々な「歴史ある」商品への見る目が変わってきた。

 

■ 「ブランドがワールドクラスであるために」重要な要素の1つとして「縁」をあげてらっしゃったのが印象的でした。しかしながら縁をつくっていく機会は限られているように思うため、経営者のもともとのコネなどに依らず、新興のブランドでも広く縁をつくることのできる場が出来るとよいのではないかと思いました。

 

■ 片平先生の講演の中で、日本で強いブランドが生まれない理由について述べられていたのが印象的だった。継続性のなさが日本のブランド力の無さにつながるというのはその通りだと思う。技術に対するこだわりが非常に強い分、ブランドという形のないものへの対応の仕方が甘いのだろうと感じた。

■ ブランドの「軸」を作る難しさを感じた。「文化、国境、時間を超えた記憶ゲーム」を制する中で、何が勝因であったのか振り返ると、導き出されるものこそが軸であり、一朝一夕に発見できるようなものではないのだと思う。時代や環境の変化に対応することが最重要だとされる風潮もあるが、ブランディングが必要とされる局面では、過去に謙虚であることも欠かせないのだと感じた。

 

■ 「ブランドの宇宙」という言葉が印象に残っており、それがそのブランドを使っている人によって規定されるという指摘はとても面白かったです。また、ゼミで先学期「禅と日本文化」を読みましたが、片平先生がご自身の中でその内容と「ブランド」をどのように結び付けられているのかを伺うことができ、ゼミ生としても勉強になりました。

 

■ 今回のMBFで最も印象に残ったことは、「記憶ゲームを制する」というお話です。
私がアルバイトをしているスターバックスコーヒーでは、全世界の従業員向けのスローガンとして「Our Starbucks mission」というものがあり、その内容は

To inspire human spirit – one customer, one partner(従業員), and one cup of coffee, at a neighbourhood.

というものです。人々の心に活力を与え続けることがスターバックスの使命だという主旨であり、全ての従業員の目標は常に期待を超えてこれを達成することなのですが、これはまさに顧客の「いい記憶の蓄積」を狙ったものであり、スターバックスは記憶ゲームを意識しているのではないかと感じました。
個人としても、働くからには自分のファンのお客を増やしたいので、今後この「記憶ゲーム」を意識していこうと思うようになりました。大変勉強になりました。