参加者の声 四家千佳史氏

第3回 四家千佳史 コマツ執行役員 スマートコンストラクション推進本部長
「KOMTRAXからスマートコンストラクションへ: 新しいダントツ」

(註:*印は学生)
■*四家さんのフットワークの軽さとそこから結果を出すことのできる実行力に感服いたしました。ベンチャー企業から、大企業の役員と、立場を変えながらもやりたいことにその都度専念されている様子から、環境や立場に合わせながらも自分のやりたいことの軸なるものを貫いていきたいと感じました。

■ビジョン具現化のスピード感と社内の一体感に驚かされました。また、四家さんのIT活用の着眼点・行動力・スピード感とトップの経営判断(現場での気づき、意思決定の軸、近い将来を見込んだオープンソース化の決断力)のお話には、ワクワク感を感じながら聞くことが出来ました。ありがとうございました。
また、モノ→コト へのビジネスモデルとしても、素晴らしいと感じました。ソリューションビジネス
の価値を再認識することが出来ました。私自身としましても、社会課題視点でのビジネスモデルをもう一度深く考えてみたいと感じました。気づきを頂き、ありがとうございました。
今回の学びは、今後の自身の活動にも活かして行きたいと思います。
1.社外視点・情報収集は、今後も継続する
2.今までも重視していましたが、行動力、意思決定、スピード感は、更に強く意識する。
3.周りを巻き込む為に、社内のリレーションを粛々と構築していく。
4.社会課題起点でビジネスを再考する。
また、スピード感のあるプレゼンテーションは、やはり引き込まれます。この点も、自分のモノにしたい点です。四家様、片平先生、事務局様、貴重な機会をありがとうございました。今後ともよろしくお願い致します。

■着眼点、スピード感、周囲を巻き込む力など感動しました。公文書写の学習者を紹介する「百人百
筆」というコーナーを始めて一年以上経ちますが、まだ道半ば。小松製作所さんは週に3つの事例を取り上げられるというのは、チーム力の高さも感じます。手段にこだわりすぎて目的を見失うことがないようにしようと思いました。
ありがとうございました。

■*建設現場にもAIなど高度なIT技術が導入されているという事実はなかなか体験できるものではなく、本日のお話は非常に貴重でした。ありがとうございます。これから社会(人口)構造の変化と共に、技術が更なる進歩を遂げ新たな領域を切り開くことかと思いますが、その際生まれるリスクや不安、これに対して最小限に抑えるべく様々な取り組みをなさっていることに大変共感致しました。
四家さんの行動力、機動力は私にはないもので見習いたいと思います。本日は貴重なお話をありがとうございました。

■泥臭い(失礼)現場への最先端のIoTの適用事例が聞け、最新のテクノロジーを使いこなすためのヒ
ントがいただけました。本サービスは、現場の工程の徹底的な数値化とその相関関係の解明、それに基づく柔軟な合理化案の提供と理解しました。この理解が正しければ、極めて科学的・常識的な手法を、新規・広範囲に応用するという、技術の王道のように思われます。 事業企画サイドでは「IoTで武装したビジネス」という創業の初心、メーカーサイドではKOMTRAX最初期のエピソードからアーリーアダブター(この場合は四家様)を捕まえることの大切さも学べました。
社内説明用ビデオも手に届く未来の具体化という点で印象的でしたが、最初から徹底した顧客目線の
ストーリーだったことも成功の一因ではないでしょうか。メーカー社員として、技術上の実現性以外は否定することが難しく、追走せざるを得ない状況だったのではないかと思います。まさに「兵は勢いである」の典型のように感じられました。

■スマートコンストラクションの本質が、単にICT建機やAIといった技術の活用ではなく、現場を理解してシステム化したことだと学ぶことができました。また、2015年1月にスマートコンストラクションを発表した際の話(実現していない中、報道陣に向け発表する)など坂根会長とのさまざまな裏話をお伺いし、今後、企業がイノベーションを行っていくうえでの大切な考え方や姿勢も学ぶことが出来ました。

■詳しくない分野である建設について、未来に向けてソリューションの考え方を勉強になりました。

■*話を聞いていて「商品開発とコンセプトの調和」という点がすごく気になりました。普通の企業ではまず先に(革新的な)商品開発がなされ、それに合わせたコンセプトを後付けで作り出すというイメージです。しかし、コマツでは先にコンセプトがあり、それを社員が共有してそこにはみ出さず親和性の高い商品が次々と生まれています。会社全体が1つの方向に進んでいくことの難しさをたった十数人のチームでも感じた自分にとって、感動的でした。また、最後に補足的にでしたが、元社長さんの「我々は鉄砲の戦術を」のくだりがすごく印象的でした。技術革新は突然何処と無く現れるものとばかり思っていましたが、確かにその予兆があって、その知見があって初めて成り立つものであって、会社も(社運をかけたものではあるが)そこに踏み出せたフットワークの軽さというか決断は真似できないものだなと感じました。
ご講演、本当にありがとうございました。

■*とても的確、必要十分で分かりやすい講演だった。IoT利用を中心としたスマートコンストラク
ションのお話を聞いて、これからの日本の産業全体について夢のあるイメージを持てた気がする。

■いや~あまりにパワフルでした。さすがに学生時代は体重が140kgもあったとかで、今はその引き
締まった体格は正にブルドーザーのよう。いや、そのしゃべりの速さと量の多さはシャベルローダーと言うべき? 以前“ダントツ経営”の坂根さんの講演で知ったKOMTRAXの生みの親が、まさか外部のベンチャー企業の社長だったとは驚きです。しかもその会社をM&Aした後に四家さんを役員として迎え入れたコマツの度量(土量?)にも感心しました。でも最大の驚きはスマートコンストラクションの紹介VIDEOを、まだ何も出来てなかった時に1ヶ月で作成し、300人もの報道陣に「スマートコンストラクションを開始しました」と発表したことです。そしてそれを見た社内の各部門が「夢」を共有して努力したからこそ、9ヶ月でほぼ実現できたことです。
さらに施工現場の工程全体の中でコマツの占める割合が低いと分かると、docomoやSAPなどの別業種を巻き込んでLANDLOG社としてオープンな形でイノベーションを図るなど、わずか3人で始めたス
タートアップ企業を皮切りに、世界第2位のコマツの役員に、そして1企業の枠を超えて・・・、まる
で“わらしべ長者”を地で行く活躍に脱帽です。

■KOMTRAXを知った時これはすごいと思ったのですが今回のSMARTCONSTRUCTIONはさらに上を
行く驚きでした。いったいコマツはこの先どうなって行くのか、嬉しい期待をせずにはいられないお話でした。モノづくりからコトづくりへと言われて久しいですが、製造の現場ではなかなかマインドシフトが進まない、刺激もなければ考えも及ばない。見に行く現場は顧客の現場であるべきで、売りっぱなしの愚に気づかなければモノづくり自体が衰えて行くでしょう。ICT建機だけでは生産性が上がらないと気づいた時、コマツはソリューションへと大きく舵を切ります。その時面舵イッパイの号令を発するのはやっぱり一人の船頭なんだと思います。四家さんの思考パターンはまさにアントレプレナーのそれですね。「夢を語っていると技術が降りてくる」「手段が目的を超えることはない」「大企業が2つ目の時計を持つとスタートアップを凌駕する」等々人を惹きつける言葉がありました。立て板に水の押し出し感、スピード、パワー。敬意を込めて、人間“ブルトーザー”四家さんに一升瓶で乾杯!

■メーカーが、ハード(モノ)の進化から、サービス化へ、さらにお客様の課題解決のためにプラットフォームを形成していくという過程が非常にわかりやすく、またそれをスピード感を持って実現されてきたところが印象的でした。AIやIoTがメーカーの中でどう生かされていくのか、事業分野は異なっても参考になる点が多いと感じました。
また、スマートコンストラクションの発表時のイメージビデオが元になって、社内の各場所が自律的に開発を行い、9ヶ月弱で完成にこぎつけたという下りは圧巻でした。イメージの共有化、もっと言えばビジョンを伝えることの重要性を強く感じました。
その他、印象に残っている言葉は以下のとおりです。
・お客様と一緒に進化し、お客様の現場に価値を創造する
・夢を語っていると技術は寄り添ってくる
・一番遠いところに入れると、最も効果が出る(土木とIoT)
・大企業が2つ目の時計を持つとベンチャーを凌駕できる
(ベンチャーのスピード感を持てば、信用と資本をもつ大企業のほうが圧倒的に強い)
・手段が目的を超えることはない。目的こそが重要“

■*いかなる業界でもITが何らかの形で関わってくる時代を迎えるであろうなかで、今回の話は大変勉強になりました。土木とITという一見反対のベクトルを持つ分野がこのような形で融合するのかという驚きと動画により鮮明なイメージが湧き興味が掻き立てられました。スマートコンストラクションの発表が開発に先立ったものの結局は実現したように、理想を実現するだけの技術が社会全体で押し上げられていく現状、さらにはこれからを見据えた上で、発表→開発→完成というやり方も今後出てくるのではないかと思います。というのもITを使った分野には様々な業界が参入し、スピード感が溢れるなかで、躊躇していたら先を越される、先に言ったもん勝ちといったところがあるからです。そしてもちろんそれを実現するだけの技術が伴っているということが前提です。自分としてはそういった渦の中心部に突っ込み、弾き飛ばされないようにしないといけないなと思います。

■・お客様を先ず儲けさせることがスタート・突き進むほど壁がどんどんやって来る ことを実践され
ているので、感心しました。コマツのカイゼンはトヨタのカイゼンとどこか違うところがあるのかどうか、お聞きしたかったなと後から思いました。

■*終始四家さんの圧倒的なパワーに刺激を受けていました。何か新たな挑戦をしたいと思ってもまだ案として提示するには準備が足りないと思って開始を遅らせることが多いですが、一度やると公言してしまってからどうにか実現できるように努力する方がたくさんの経験を積めそうだし、結局はどうにかなるものだと感じました。社長と四家さんのやっちゃえという精神に挑戦する勇気をもらえた気がします。ありがとうございました。

■*これまでほとんど聞いたことのなかった建設工事機械のお話で、新しく知ったことが多かったです。お話を聞いていた中でも、質問にも上っていましたが、現状の客観的把握がとても鮮やかに感じました。業界全体での労働力不足に対する課題解決のための生産性向上、それがどの程度成果を出しているか、施工行程の中からボトルネックを見つけ出すまでの流れに、非常にスマートさを感じましたし、新しい価値を考えるうえで大きな重要性を持っていると思いました。

■以前コマツの企業研究をしていた際、コマツウェイ研修センターで何が強みなのかを伺ったことがあります。端的にいうとビジョンや行動指針、また意識の社員への浸透は基本的に上司や先輩からのOJTの中で、その考え方や行動がコマツの理念やウェイに沿っているのか?ということを教えられていくということでした。また社員は(海外にいる外国人社員も含め)必ず1回はこの研修センターに行き、コマツの考え方や歴史を体験するという話でした。常に「お客様のために」を考え方の最重要な視点として捉えていることも今、根付いている様に思います。
こうした長年の取り組みによって、コマツの社内風土が培われたところに外部ユーザーであった四家さんのユーザー視点が加わることによって、真の顧客価値を提供する取り組みを考え、様々な方法を取り入れる様になったのだと感じました。
「顧客志向」「お客様のために」などは様々な企業の経営理念やビジョンに使われている言葉ですが、事業活動を通して顧客価値を提供し続けることを追及している会社はどれくらいあるでしょうか。コマツはその少ない会社の1つと思います。企業トップの社員への会話が数値議論になっていては、そうした思考は育ちませんので、ブランドコミュニケーション部門はトップに提供価値について話をしてもらう様、働きかけ続けなければならないのだ、と感じています。

■*以前コムトラックスの新興国市場論について勉強したことがあって、コマツに興味を持っていたので、今回のMBFをとても楽しみにしていました。
一番印象に残ったのが、新しくスマートコンストラクションを開始する際に、最初にビデオを製作し、それをもとに社員がスマートコンストラクションを製作した、という点でした。このようなビジョンの伝達方法はあまり聞いたことがなく、特にビデオなどは形式近されているような印象がありビジョンの伝達に相応しいのか疑問に思っていたところだったので、驚きました。

■素晴らしい、本当に有意義な講演でした。コマツという会社はもともと興味はあって楽しみにしていたのですが、建設業界のお話を生に聞くことができてとても良かったです。QandAでは自分たちの班の質問にも深く答えていただき大満足でした。
お客様の驚きをもらえれば合格、お客様の精神的抵抗をなくそう、というお客様目線を追求した上で
の、建設現場の最適なシステムを作ることができているのは単純にすごいなあと思いました。しかし、データを可視化してさらに誰にでも操作容易なシステムを作るというのは理想的すぎないかという疑問が起こってきました。顧客はそんな夢のような話をやすやすと受け入れるのだろうか、その開発をスピード感溢れて達成できたのはなぜなのか、などといったことです。この疑問は建設業界だけではなく自動車業界や他の産業多岐に渡ると思います。そんな理想的なideaを社内で確かなものとし、さらには顧客にも提供できた、というのは四家さんのパッションなんだなあと強く思いました。

■*スマートコンストラクションの技術などにも関心が湧いたが、どちらかというと四家千佳史さんの行動力に感銘を受けた。コマツに入る以前も入った後も行動し続け、(最初は反発を受けることもありつつも)周りがコマツさんに協力するようになるのは本人の「ブランド」が確立されているからだろうと思った。それは本人の技術力とやる気から起因しているものなのだろう。

■*自分の会社がいかに勝っていくのかではなく、業界がつぶれないようにどうすべきかという発想や、ビジョンの共有から実行までのスピード感・四家さんの行動力に驚きました。
また、女性事務員が機械を操作するという企画の前に、建設機械の中を清潔にし空調を設置されたというお話を伺いました。これに加え新しい機械の体験施設を全国に設けるなど、使う人に寄り添った取り組みをなされていて、製品・サービスの質の高さだけではなく人起点の考え方もコマツさんの機械導入の拡大につながっているのだと思いました。

■*今回は成功した時の話をメインにお聞きしたからかもしれませんが、四家さんは悪くいうと向こう見ずに突っ走っていらっしゃったにもかかわらず、それが概ねうまくいっていた所にとても感銘を受けました。僕は常に堅実な道を選んできたような気がするので、そのような四家さんの積極的な姿勢がとてもかっこよく感じました。ただ、この積極的な姿勢を実現するには四家さんのバイタリティ、フットワークの軽さがあったからこそであると思います。僕も2年生になったくらいからチャレンジャーになろうと思ってフットワークを軽くしてきましたが、その方向性について自信がもてたのでよかったです。

■*今まで聴いた中で一番機動力があるお話でした。また、講演ではしばしば間合い、適度な雑談、聴衆への愛想の良さ、聴衆の話(質問)をゆっくり聴くことなどが重視され、情報量が少なくなりがちですが(もちろんそれも大事なことなので否定するつもりはないです)、今回は考えられる中で最大の情報量を詰め込んだものとなっており(しかも分かりやすい、理解しやすい説明でした)、入ってくる情報の量とスピードがちょうどよかったです。今まで情報をオープンにするメリットがわからないといつも思っていたのですが、オープンにしたことでマーケットを大きくなれば、結果的にコマツのツールが売れるのではないかという話になり、少し納得できました。

■ITと機械の駆使により、業界のイメージの向上や、従事される方々がより良い環境で働いていく未
来が見え、希望に満ちたお話で、時間があっという間でした。
言葉足らずですが、(現場を知り)ユーザーの本質的なニーズに真摯に応えたいという姿勢なき戦略に成功はないのだと毎回思いしらされています。
ありがとうございました。

■・四家本部長のお話を伺うのは、今回が2 度目でした。
・一回目は昨年の4 月に御社に伺わせていただき、スマートコンストラクションについて、知見をいただきました。その後、昨年6月には、美浜のセンターも見学させていただいているところです。
・お話を伺ってまず感じたのは、「また進化している」という点でした。
・昨年の夏には「LAND LOG」を公表され、今回のお話を伺った中では、「TRUCK VISION」という新たなプロジェクトを知ることができました。
・思い返すと、最初にお話を伺った際に、問題意識を持たれていた点について、課題解決のため
に、どんどん具体化、プロジェクト化が進んでいるという印象を持っています。
・今回、質疑の中で、「採算は?」などの、現実に引き戻されるような内容もありましたが、「夢を語り続ければ、現実はついてくる」という答えをされていたかと思います。まさしく、それを体現されていると感じました。
・これだけのプロジェクトを動かす四家本部長のバックグラウンド、プログラミング技術を持たれているとのこと、今回初めて伺いました。
・IT に関しては「餅は餅屋」というように分業の流れが主となっているかと思います。先般、東洋大
学の坂村教授の話も伺う機会がありましたが、「きゅうりの小池さん」を育成していくことが必要と
の認識でした。自分でやれば25,000 円の費用で済んだところが、ベンダーに外注すると2 億
5,000 万かかるという話でしたが、人材育成の必要性、また、IT 分野の人以外こそがIT 技術を
学ぶことが必要、それにはプログラミングの知識が必要であるが、モジュール化等の進展により、
環境は容易になっているとのお話でした。身につまされる内容でした。
・自分の携わっているスマートメンテナンスハイウェイのプロジェクトに限らず、ICT 活用は全社的な課題となっています。スピード感を持ちつつ物事を進めていくには、IT 系(それが何かわかってい
る他分野の人も含む)の人材をいかに確保するかということが非常に重要と感じました。
・四家本部長が自ら引っ張っているスマートコンストラクションの取組、今後もスピード感を持った課題解決に取り組まれるものと思っております。
・土木業界のトップランナーとして、今後とも引き続きご活躍されることを期待しております。